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地質、土壌と人類史の関係
地球が生まれてから人類が生まれ、これまで地球の大地の影響を人類がどう生かし、どう失敗して今に至るかをざっと見てみよう。

自分が古代史を楽しみ中で地質・土壌・岩石の重要性に気づいたのは、最初は古墳の石棺に使用された素材としての岩石だった。古墳時代人は墓に使う石材を求めて加工しやすい物、生命の再生をうながす色彩の石を探し続けていた。

しかし古墳時代以前でも、大湯環状列石を作った縄文人でさえ、緑色の石を探していたし、弥生人もよりよい素材と水銀や褐鉄鉱や辰砂などを探し求めている。そうした中で鉄や銅にも気づくようになったのだろう。

九州では阿蘇溶結凝灰岩のような加工しやすい石が多いことが石材使用の多様さを生んだ。花崗岩には花崗岩、玄武岩には玄武岩の利用法も考え出されていった。

飛鳥で放置された石材加工品はかつて謎のオーパーツだったが、それらが朝鮮からの技術者と加工用の鉄製道具が入ったことで、凝灰岩でなくとも加工できるようになって畿内独自の「刳り貫き式石棺」などが作られ始める。

ではそれらの石材はどうやって地球で生まれてきたのか?そこが知りたくなったのだ。

地球の岩盤のほとんどは大陸が花崗岩の上に、海は玄武岩の上に乗っかっており、それがマグマ噴火によって地表に現れる(露頭)。このとき地層は立ち上がり(隆起屹立)、曲がりくねったりする(褶曲)。人類が利用できたのはそうした表面に露出した岩石だ。マグマ噴火がなければそれらの岩石は見ることすらできなかったはずのものである。

もちろん当時の人々にそんなテクトニクス知識などあるはずもなく、ただ好みの石を選んだだけ。やがてより使い勝手の良い物、いい色合いのもの、やわいもの、かたいもの、割れにくい物・・・と、欲するものは広がった。そうした歴史こそが古代史の基層になっているのである。



内容
1)地球環境の形成
2)土壌の誕生
3)植物の進化
4)動物の進化
5)氷河期の影響

「土は気候、地質、地形、時間、生物(植物や人間活動)という5つの環境要因によって決定される。この原則に基づき、米国農務省の土壌分類体系Soil Taxonomyでは世界の土を12種類に分類する[fig.3]。また、世界食糧機構(FAO)では世界の土を32種類に分類し、その肥沃度を腐植、粘土の量、酸性度に基づいて格づけしている★3[fig.4]。自然状態での土の肥沃度は、東ヨーロッパ、中国東北部、北米プレーリー、南米パンパに広がるチェルノーゼムで最も高く、黄土高原などの粘土集積土壌、デカン高原(インド)の玄武岩地帯特有のひび割れ粘土質土壌も肥沃である。これらの半乾燥地の土壌は風化程度が小さいために栄養分を多く含み、土壌pHは中性に近い。暖温帯および熱帯地域には強度に風化した強風化赤黄色土、地質の古い南米・アフリカ大陸には鉄・アルミニウム酸化物の残留したオキシソルが分布する。いずれも腐植が乏しく、酸性であるために肥沃度は低い。日本列島においては、山地の若手土壌、火山灰の堆積した台地では黒ボク土、低地の未熟土(沖積土)はいずれも腐植や粘土を豊富に含むが、湿潤地域では土壌が酸性になりやすいために、肥沃度は中程度の評価になる。北欧、北米に多い泥炭土、砂漠地帯の砂漠土、永久凍土では、地形、気候によって肥沃度が制約を受ける。なお、ここでいう肥沃度は作物生産、人口扶養力を評価軸としている★4[fig.5]。」
序論:生環境構築史からみる土 | 生環境構築史


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解説へ続く

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