昨日の人新世の資本論評に関連して、人工肉の話をする。
人工肉には現在大きく二種類がある。
ひとつは昔から中国の仏教で発明された普茶料理にもある「もどき」肉である。
がんもどきは味や見た目は鴨肉で、成分は豆腐というもどき食品であるが、現在は昔から豆を使うソイミートが惣菜店などでよくみられる。
ソイミート - Google 検索
もうひとつは最近日清食品などが開発した培養肉である。
『ついに食べた!』 ~未来の肉「培養肉」の今~ | NHK | WEB特集
培養肉・3次元組織構築 | 東京大学 竹内研究室
日本で初めて〝食べられる″培養肉の作製に成功。その出来栄えはいかに? - 料理王国
「約1年半前、料理王国では牛の細胞を使って“分厚い培養ステーキ肉”を作ろうと日清食品HDと共同研究を進める、東京大学大学院情報理工学系研究科の竹内昌治さんを取材しました。そしてこの春には、東大×日清が、日本の研究機関として初めて培養肉を“食べる”ことへの承認を得ました。」
さて、両方の人工肉の味や見た目はともあれ、本物の牛肉と決定的に違うのが、食べて得られる満足感ではないかと思う。天然の肉にはアラキドン酸という「至福物質」が含まれると言う。
「アラキドン酸の一部は脳内で「アナンダマイド(アナンダミド)」という物質に変化しますが、この物質は別名「至福物質」とも呼ばれ、幸福感や高揚感をもたらすことが知られています。 このメカニズムによって、私たちはお肉を食べたときに「幸せだなあ」と感じるのです。」お肉を食べてハッピーに | 「お肉」の参考書~健康に欠かせない「肉の効能」~ | エバラ食品
筆者は、将来の食べ物はおしなべて畑や海中ではなく、人工施設で人工的に作られるものになるだろうと思っている。すでに野菜の一部はそうなっている。ただ、動物肉や魚肉は養殖や効率的配合飼料による人為的牧畜はあっても、まったく動物ではないほかのもので作った肉は、まだまだ一般の口には入っていないのが現状だろう。そもそもペイするのかという問題もあり、味はどうだ、見た目はどうだ、臭い、歯ざわりなどなど、人間の嗜好はさまざまで、難しい問題が多すぎる。
中でも至福感は、それによって困難すら乗り越える力を人に与える物質である。果たして人間がそれを作り出せるのか?はなはだ疑念がある。
人類が全球氷結の時代、つまり氷河期を乗り越えられた背後に、肉の持つ至福感に気づき、穴倉で彼らが熟睡できたからこそ今の私たちが存在するわけである。
厳しい環境を乗り越えるのに、ほかの動物はあるものは絶滅し、あるものは形を変えて生き残った。例えば恐竜は鳥になることを選んで生き残った。犬や猫たちは人間に寄生する道を選んだ。ゴキブリやネズミやダニやノミなどと同じである。
爬虫類はある種の外部細菌などを取り込んで卵生から胎生へと変化し、哺乳類へ近づこうとした。
こうして数種類の生物だけが生き残った。
そういう全滅の危機が、地球が生まれてから数回あった。
人類は、火、肉、毛皮、寒冷地対応によって乗り越える。なにより暖地を求めて移動した。
実は恐竜でさえ、南極へ逃げている。生き残れる場所を探して動物は移動したのだ。
そこには机上の空論では割り出せない自然の意思が感じられる。
続く
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人工肉には現在大きく二種類がある。
ひとつは昔から中国の仏教で発明された普茶料理にもある「もどき」肉である。
がんもどきは味や見た目は鴨肉で、成分は豆腐というもどき食品であるが、現在は昔から豆を使うソイミートが惣菜店などでよくみられる。
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「約1年半前、料理王国では牛の細胞を使って“分厚い培養ステーキ肉”を作ろうと日清食品HDと共同研究を進める、東京大学大学院情報理工学系研究科の竹内昌治さんを取材しました。そしてこの春には、東大×日清が、日本の研究機関として初めて培養肉を“食べる”ことへの承認を得ました。」
さて、両方の人工肉の味や見た目はともあれ、本物の牛肉と決定的に違うのが、食べて得られる満足感ではないかと思う。天然の肉にはアラキドン酸という「至福物質」が含まれると言う。
「アラキドン酸の一部は脳内で「アナンダマイド(アナンダミド)」という物質に変化しますが、この物質は別名「至福物質」とも呼ばれ、幸福感や高揚感をもたらすことが知られています。 このメカニズムによって、私たちはお肉を食べたときに「幸せだなあ」と感じるのです。」
筆者は、将来の食べ物はおしなべて畑や海中ではなく、人工施設で人工的に作られるものになるだろうと思っている。すでに野菜の一部はそうなっている。ただ、動物肉や魚肉は養殖や効率的配合飼料による人為的牧畜はあっても、まったく動物ではないほかのもので作った肉は、まだまだ一般の口には入っていないのが現状だろう。そもそもペイするのかという問題もあり、味はどうだ、見た目はどうだ、臭い、歯ざわりなどなど、人間の嗜好はさまざまで、難しい問題が多すぎる。
中でも至福感は、それによって困難すら乗り越える力を人に与える物質である。果たして人間がそれを作り出せるのか?はなはだ疑念がある。
人類が全球氷結の時代、つまり氷河期を乗り越えられた背後に、肉の持つ至福感に気づき、穴倉で彼らが熟睡できたからこそ今の私たちが存在するわけである。
厳しい環境を乗り越えるのに、ほかの動物はあるものは絶滅し、あるものは形を変えて生き残った。例えば恐竜は鳥になることを選んで生き残った。犬や猫たちは人間に寄生する道を選んだ。ゴキブリやネズミやダニやノミなどと同じである。
爬虫類はある種の外部細菌などを取り込んで卵生から胎生へと変化し、哺乳類へ近づこうとした。
こうして数種類の生物だけが生き残った。
そういう全滅の危機が、地球が生まれてから数回あった。
人類は、火、肉、毛皮、寒冷地対応によって乗り越える。なにより暖地を求めて移動した。
実は恐竜でさえ、南極へ逃げている。生き残れる場所を探して動物は移動したのだ。
そこには机上の空論では割り出せない自然の意思が感じられる。
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