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『人類はなぜ肉食をやめられないのか』目次
 はじめに: なぜ肉に魅了されるのか

第1章: 肉食動物の進化の物語
第2章: 肉が私たちを人間にした
第3章: 肉食の栄養神話
第4章: 惹きつけられる味の秘密
第5章: 肉をおいしくする方法
第6章: もっともっと欲しくなるように
第7章: 人は食べたものでできている
第8章: 菜食主義が失敗したわけ
第9章: ベジタリアンになる人、なりにくい人
第10章: 肉のタブーがある理由
第11章: 急速に肉のとりこになるアジア
第12章: 肉食と地球の未来
エピローグ: 栄養転換ステージ5へ


人類の祖先はあまたあり、その中で肉を選んだものだけが氷河期を乗り越えて生き残れた。絶滅した猿人や旧人は肉を選ばずに滅びた。肉を選んでも生き残る要素が足りなかったネアンデルタール人やデニソワ人やフローレンス人は、ホモサピエンスと合体することでかろうじて遺伝子を残せた。つまりわれわれ新人の中には、彼等生き残れなかった旧人たちの血が脈々と生きており、それを上回る遺伝子としてのホモ・サピエンス・サピエンスは残ったのだった。

肉を摂取することで、苦痛を乗り越えるエンドルフィンなどの分泌が活発化し、われわれは激寒の時代を乗り越え、それによって脳はさらに発達し、とんでもない進化を可能にした。





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しかし現代、肉牛を育てるために必要な植物は圧倒的に足りなくなった。このままでは二区をあきらめねばならない。すると能やその他たんぱく質が請け負っている人類機能のすべてが停止してしまうことになる。代替として大豆肉や昆虫色が将来は中心になると言われる。さらに牧場経営、牧畜の継続は地球環境を破壊しているし、森林を破壊してCO2を増加させることにもなっている。もはや肉はあと何年食べられるかとあやぶまれる存在だ。最後の頼みは犬や猫となる日はすぐそこだし、昆虫を食べねばならなくなる日もそう遠くない。犬食文化がまだのこっているのは中華や朝鮮やインドネシアなど限られた地域だから、犬食に切りかえるなら今しかないらしい(冗談じゃないよ)。


もはや「なぜ肉」どころではなく、「もうない」の時代なのだ。

そういう大問題を考えるためにまずはこの本を読んでおくべきかもしれない。将来、あなたは犬食を選ぶか、ゴキブリ食を選ぶかの時代を生きることになるのだから。


肉を食べないと頑強なる体にならずあらゆる免疫も身につきにくくなり、ウイルスや細菌にころりとやられる可能性もあるのだよ。