先日、長年のブログをおやめになった古い友人に電話したら、思うほどには弱ってなどはおられず、ことのほかお元気そうで、古代の話が花開いた。で、彼が天津彦根を調べてみろと言われたので、そのときは直感で「「彦根」なら息長氏ちゃいまっか?」とかいい加減に答えておいた。


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調べてみると娘が確かに息長の姫となっており、その実態は天日矛の妻である比売許曾命であるとなっていた(Wikiアマツヒコネ)。

アマツヒコネとは記紀では天照大神の子のひとりで、息子に鍛冶神・天目一箇命がある。しかし、なんとなく系図の一があとからの無理な挿入があったことを感じさせる神だ。

なにがといえば、一説で妻が出雲の下照比売なのだ。シタテル姫というと賀茂氏の高鴨神であるアジスキタカヒコネの妻ではないか。すると息長の系列を生み出した天津彦根命=高鴨阿遅鉏高日子根となるから、鴨氏=息長氏となってしまう。もちろんこれは婚姻があるという意味だが。
ちなみに滋賀県彦根市の地名は、彦根山にはこの神のおそらく別名である活津彦根(いきつひこね)神が祀られたからだという。(彦根市についてサイト)

だいたい話が見えてくる。
これら氏族婚姻を結びつける氏族というものがあるのだ。
まずは

1 藤原氏 為政者であり『日本書紀』編纂の影のフィクサー
2 秦氏;藤原氏の資金源。鴨氏とも葛城氏とものちには藤原氏とも婚姻関係
3 紀氏 『日本書紀』神話の元ネタ提供者、スサノオ・アマテラス・出雲神話のネタ元

である。
そして息長氏という形のない存在がここにからまる。
藤原不比等が息長系天皇家を正統とし、さらに女帝も正当化するために息長氏、アマテラス、スサノオは必要になったのである。それでにわかに系図に息長の系譜を持つ琵琶湖湖東の高祖アマツヒコネは作られたと見えてくる。それはただの山だ。彦根山。

そして出雲とも関係深く、筑紫の天の安川原でのスサノオとアマテラスの誓約で生まれたとかいう氏族を鴨氏と息長氏が婚姻関係することで阿遅鉏高日子根から天津彦根へとこっそり動かしたのだろう。これで息長は由緒ある氏族になる。不比等のやることが、記紀神々の系譜をややこしくした。だからわかりにくい。下照姫にはアマツヒコネの妻としては?がついた。同時に阿遅鉏高日子根にも高照姫?とかいう妻が出てきたりするわけだろう。うそをかさねるから枝葉が増えて系譜や神話はわかるわけないのだ。わかりにくくするのが不比等の目的だったからだ。



さて、面白いのはこの彦根の神様、なぜかはるか遠い対馬の和多都美ワタツミ神社にも祀ってある。ちょうどTVで火野正平が訪れたことがあって、それを見ていたからそこに三柱鳥居があることは知っていた。友人はそのことも聞いてきた。

筆者の秦氏研究では、三柱鳥居は三井家によるところが大きく、東京の三囲神社、京都の木島神社(蚕ノ社)などはみな三井の繊維産業=機織りにつかうオダマキの形状からではないかと思える。秦氏とはあまり結びつかないが、対馬のアマテル神社にアマテルミタマ神が祀ってあるので、これは秦氏の仕事かと思える。

アマテルミタマ神社の数々は、要するに各地にアマテラスが天皇家の祖先ですよと啓蒙する意味があり、同時に以前からの神々にアマテラスをかぶせて隠す役目もある。オブラートである。

沖ノ島のアマテラス祭祀の開始と同時期にこれらの神社が全国に作られたのだろう。


今日はここまで。


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