福島県相馬市周辺を中心として、東北太平洋側で昨夜また大きな地震が起きた。 
東北大震災からまだ数年で、またこれほどの規模の地震が起きた原因はなんだろうか?

今回、常磐道の新地町~相馬インターチェンジ間で土砂崩れが起きている。そのため、まずはそのあたりの地質を調べてみた。常磐道は福島県いわき市~岩手県の海岸部、しかも阿武隈山地の中麓を縦貫している高速道路である。大震災の起きたときには、まったく機能しなくなる高速だと見える。なぜなら・・・、

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福島県海岸部は、南端のいわき市~北端の相馬市・新地町まで、ずっと阿武隈山地の花崗岩を基盤とする地質が続いている。浜通町・中通りや双葉町、亘理町など、2011・3・11東北大震災でよく耳にした地名のすべては花崗岩基盤の上にある町名・市名である。そこに脆弱な泥岩、砂岩、カンラン石、角閃岩など深成岩類が付加した「相馬古生層」(デボン紀後期~ペルム紀後期)が縦貫しており、アンモナイトなどの化石がよく出る地層で、海底から隆起した海嶺が付加した地層だと言うことがわかる。今回土砂崩れした常磐道相馬IC~新地IC間の海岸側地層は、おそらく緑泥変成泥岩に見える。あるいはもっともろい凝灰岩、さらに南相馬に多い砂岩・泥岩かも知れない。はく落状態から見ると花崗岩そっくりなので、緑色花崗岩ベースに泥岩が付加しているか?

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ピンク色は全部阿武隈花崗岩である
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日本列島の花崗岩分布



海嶺であるということは、その沖にあるプレート同士が落ち込む場所=沈み込み帯=サブダクション・ゾーン=日本海溝の、激しい滑り込み作用による地形があとから付加したのが東北太平洋側海岸部全域であることは一目瞭然。年間9センチという世界でも最大級の沈み込みの動きこそが、東北の大震災多発の要因である(世界平均はせいぜい年間1~4センチ程度)。

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◆サブダクション・ゾーン
英 Subduction・Zone
日 しずみこみ帯
二つのプレートが出会い、比重の重いほうの地層が下に沈み込む場所。プレートはほぼカンラン石・玄武岩でできているが、これはマントルが冷えてできた地殻である。海底ではすべて比重の重いカンランセキ・玄武岩だが、大陸部ではその上に比重が軽い花崗岩が乗っている。だから海のプレートのほうが比重が重い。海溝の滑りこみ帯で、比重が重いほうの北米プレートが軽いほうのフィリピン海プレートに年間数センチずつ引き込まれている。

同じことが太平洋の反対側にある北米と南米でも起こっている。こちらでは北米プレートに大西洋プレートが沈み込むので、北米南米大陸の西端には巨大な沈み込み帯があり、かつての海嶺がぶつかって隆起した付加体としてのアンデス・ロッキー山脈が存在する。これは日本で言えばアルプスや阿武隈山地や富士山にあたる。ゆえに太平洋を挟んで、東西でかわるがわるに巨大地震が起きるし津波も起ることになっている。東北太平洋側とチリ・ペルー・カリフォルニアで大地震が起こるのはこいうことである。

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この滑り込みを動かす動機となるものに、日本海側のドカ雪や、阿武隈山地での豪雨があるだろう。特に春先の大地震は、日本海側秋田や新潟、山形におけるドカ雪による、東日本・北日本陸地の重さを偏らせる。太平洋側が持ち上げられるような日本海側の雪の重さが、のっかっているプレートのすそに影響を与え続けることはプレートテクトニクスの一因になりうる。だから2月、3月の雪解け時期にバランスが壊れることが、海溝に刺激を与えるのではないかと思っている。

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今年になって、そのことを書こうと思いながら今日にいたってしまった。毎年、桜の前の初春には、地震のありえることについて、書いているはずだが、コロナ禍もあったし、自身の病気などでそれどころでなかったことを反省する。


画像出展
 阿武隈山地の白亜紀花崗岩類 - Google 検索


福島沖 プレート 滑り込み - Google 検索


チリ カリフォルニア 地震 プレート - Google 検索


北米 南米 アンデス カリフォルニア地震 プレート - Google 検索

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