「昔神がナガ人に文字を身体の一部に書き付けるように教えたが、一匹の犬がやって来て、文字の書かれた皮膚を食ってしまった。それ以来文字は失われた。」

ナガ族は現在、インドの一州を与えられそこはナガランドと言う。しかし、民族的には吐蕃の一族であり、犬戎とは同族とも見られる。また、ビルマ人、アッサム人との識別はほとんど難しい。
膚に文字を書くと言うことは、つまり入れ墨の風習を示すもので、それはつまり東アジアの古代史で記録される「鯨面文身」を指すのかもしれない。
アッサム人は膚に赤い土を塗る風習がある。チベット伝説では、「赤い顔の岩の魔女」が民族の始祖であるという言い伝えがある。また岩の割れ目を女性象徴とし、これを尊崇するいわゆる「カマキア女神信仰」を持ち母性主体、岩生伝説を尊重する。
アッサムと吐蕃は非常に類似し、犬戎とも類似するが、ナガはその狭間にいる民族とも言える。