隼人の祖神・ホスセリと天皇家祖神・ホホデミ兄弟の話。
兄ホスセリの釣り針をなくしたホホデミをホスセリは厳しく責める。ホホデミは海神からもらった宝玉で海水の干満を引き起こし兄を服従させる。いわゆる海幸・山幸の神話である。
この時ホスセリが行う服従の儀式が重要なのである。
ホスセリは三角形のしたばき(犢鼻褌・とくびこん。褌あるいは牛の鼻の先のように三角形のさるまた)を穿き、顔に埴土を塗りつけ「今からのちはこうして自分の身を汚してあなたの俳優(わざおぎ)になろう」と誓うのである。
「ここを持ちて、ホスセリの子孫である諸々の隼人たちは今に至るまで宮門を離れず守護し、代々、犬の吠え声をもって奉仕している」『日本書紀』
隼人の習俗にはこうした吠声(はいせい)・塗赭(としょ・顔を赤く塗る)・犢鼻褌(とくびこん)の三つに代表される。
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現在「犬」のつく地名に隼人伝承、海人伝承、南方系神話、北方系神話などなどの影響は残っていないかは、つとに研究されるべきだろう。民俗学者谷川健一、松本信広などの研究を参考にされたい。また文化人類学者大林太良の著書、民俗学者・宮本常一なども読み返すべきである。
雄略天皇死去記事・・・臣従していた隼人ら、墓のそばで終日号泣し、食事もとらず、七日目には全員死んでしまった。
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天皇の死で嘆き悲しむのは渡来人アメノヒボコの末裔、田嶋守(但馬守)にもあり、これが済州島の「泣き女」などとどうかかわるかは不明だし、まして隼人とどう関わるかも不明である。
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コメント一覧 (4)
kawakatu
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kawakatu
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天皇が亡くなると、犬のように両手をついて鳴くというのは、
臣従の証ということになるのではないでしょうか。
林真理子の「帝の淑女」では、女官は両手をつかず、両脇に
手を伸ばしたまま、一礼するとありました。朝廷は、弥生人側の
習慣であり、縄文人及び後の東国武士団は、主人の前で両手をつき、犬の真似をすることを厭わなかったのでは。
私は和布狩神事で検索して来ました。
kawakatu
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kawakatu
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