『新唐書』には、唐に朝貢する諸国は服従のあかしとして音楽士や舞踏家をみやげとして贈っていたという記述がある。

「これは音楽や踊りなどを捧げるということは、魂を捧げることと同じだという考え方から発している。ある民族の芸能は、その民族を代表している、あるいはその民族の顔であるといえるだろう。このような芸能の特質は、現代では文化交流に」(姫野翠)意味転換している。
外交手段としての芸能者贈呈はかなりの成果をあげていたようである。

日本でも秦氏や隼人や蝦夷たちがそれぞれの舞いを為政者に奉納することによって帰順を表明するシーンが少なからず記録されている。

武士の刀のように、芸能は民族のステータスである。ある意味大相撲などのスポーツにさえ、帰順とおひろめの意味は含まれている。ゆえに相撲などのスポーツや、あるいは場合によっては戦いまでも、神への捧げものであったこともあるのだろう。神は血を好む。
血は憑依と再生の色である。
戦いで人を殺傷するにはトランス状態にならねばならない。常人には不可能な行為だからだ。

芸能も戦争もスポーツもみな、ある意味、憑依と呪術のための舞台空間だと言える。



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