アイヌはY染色体亜型分析ではC3とD2が混在しているから単一民族ではない。
ミトコンドリアDNAからの分析例がまだ少ないため、なんともいえないが、今後、さらに混血している可能性が考えられていることは間違いない。
縄文人特有のD2がアイヌに含まれていることは非常に重要で、彼らが縄文人に先立つ新石器人だったことを想定するには十分な結果である。なお、アイヌには日本人の中に見られるO、N、C1、Q系統がいっさい見られない。つまりC3が早期に、単独で北海道に入った、その少数家族単位部族が奇跡的に残ったと見てよい。それがあとから縄文人の一部と遭遇した可能性がある。それがD2の現出である。それはあとの時代の日本人との混血ではない。もちろん現代のアイヌにはすでに現代日本人の混血があるが・・・。
時間的にはもうすでに遅いのかもしれないが、即刻、アイヌは混血しないような保護をしないと、どんどん形質は失われてしまうだろう。

アイヌと琉球民族の類似はほとんどない。琉球民族はオーストロアジア系民族が基礎にあって、C3系統ではない。その語、11世紀以降に移住してきた西九州人が持ち込んだD2形質やそのほかの日本人形質が琉球民族の南部や本土との大きなへだたりを失わせていく。こちらもアイヌ同様、どんどん日本人化していっている。すでに遅いのだろう。

言葉もテレビの影響で、完全に日本語イントネーションへ変化している。すでに固有民族としてのアイヌも琉球もないに等しい。国家が保護しなかったためである。もちろんそれが生きてゆくうえでの幸福かどうかは別の問題だ。今後は、少なくとも、彼ら自身の選択を優先していくべきなのだと思う。
中国が抱え込んでいるような人種問題の二の舞を踏まぬように、彼ら自身に彼ら自身の属性を考えさせてゆく自由は与えるべきであろう。