その後の最新調査では、この耳飾についていくつかの民族学的新論攷が出ている。
以前との相違点は、
以前との相違点は、
1 玦状耳飾の形状は世界的に共通の一般的なものである可能性が高いため、この遺物の発見からはそれを身につけていた民族をある特定の人々と決定することは不可能に近い。
2 玦状耳飾が耳たぶに挟むイヤリングと見るのは一元的に過ぎ、耳穴に挿入する耳栓型装飾品、耳たぶに穴をあけていくつも挟む装飾品などのいくつかの使用方法があって、むしろ耳飾よりは耳栓として分類できる。
3 中国では思想的に左耳にはめていたようだ。
などが出てきている。(高山 純 ものが語る歴史19『民族考古学と縄文の耳飾り』同成社 2010)
■耳穴に穴のある装飾品をはめる行為はさまざまな呪術的な意味もあったが、例えば日本人でも男性が五円玉を耳穴に入れている人ならいくらか今でもいる。また耳たぶに大きな穴をうがって環状のイヤリングを下げたり、大きな耳栓を耳たぶの穴にはさむ風習も南島諸国にはかなり存在する。
もちろん耳たぶに挟むことも行われるだろうが、女性ならわかると思うが、そうするとすぐにはずれることが多い。
するとやはり玦状耳飾のような環状のイヤリングも、はさむよりはめ込む使用法の方が現実的かも知れない。
もちろん耳たぶに挟むことも行われるだろうが、女性ならわかると思うが、そうするとすぐにはずれることが多い。
するとやはり玦状耳飾のような環状のイヤリングも、はさむよりはめ込む使用法の方が現実的かも知れない。
■耳たぶに穴を穿つ=耳垂
いわゆるピアスのような針穴に突き刺す装飾品ではなく、これらのイヤリングは大きくてもよい。
耳たぶはその重さでどんどん伸びていき、いわゆる記紀が書くところの「耳垂」という表現にマッチしてくる。
いわゆるピアスのような針穴に突き刺す装飾品ではなく、これらのイヤリングは大きくてもよい。
耳たぶはその重さでどんどん伸びていき、いわゆる記紀が書くところの「耳垂」という表現にマッチしてくる。
■素材はさまざま
その素材は貝、玉、銅、真鍮、銀など時代を追ってさまざまに変化してゆく。
中国や朝鮮のある時期から金鍍金の真鍮製が多いが、南島島嶼の諸地域では、かなり昔から真鍮や銅、銀製の玦状耳飾、耳栓、あるいは巨大な金属製リングなどが成長にしたがって装着され、その数で年齢がわかりもするという風習が存続している。
しかし資料の多くが、その民族学的考察に紙面を割く反面、それらの金属を彼らがどうやって製作していたかの考察がめったに見られないようだ。つまり土俗的世界における古代からの金属製錬と加工の存在の謎である。
その素材は貝、玉、銅、真鍮、銀など時代を追ってさまざまに変化してゆく。
中国や朝鮮のある時期から金鍍金の真鍮製が多いが、南島島嶼の諸地域では、かなり昔から真鍮や銅、銀製の玦状耳飾、耳栓、あるいは巨大な金属製リングなどが成長にしたがって装着され、その数で年齢がわかりもするという風習が存続している。
しかし資料の多くが、その民族学的考察に紙面を割く反面、それらの金属を彼らがどうやって製作していたかの考察がめったに見られないようだ。つまり土俗的世界における古代からの金属製錬と加工の存在の謎である。
■玦状装飾品には特殊性はない
耳飾をするという風習は、世界的に普遍的にあり、しかも玦状耳飾、耳栓の形状も普遍的ゆえに、それだけでは民族をつなぐことはできない。そこになんらかの共通の意匠(模様、加工法、装着の仕方などの類似)がなくては資料にはならない。ただ、島嶼や大陸海岸部に多く出土することから、素材を特定して例えば金銅製や銀製、ある特殊地域の貝類や玉やヒスイを地域が分析できれば、共通項とすることが可能だろう。
耳飾をするという風習は、世界的に普遍的にあり、しかも玦状耳飾、耳栓の形状も普遍的ゆえに、それだけでは民族をつなぐことはできない。そこになんらかの共通の意匠(模様、加工法、装着の仕方などの類似)がなくては資料にはならない。ただ、島嶼や大陸海岸部に多く出土することから、素材を特定して例えば金銅製や銀製、ある特殊地域の貝類や玉やヒスイを地域が分析できれば、共通項とすることが可能だろう。
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