■ホモ・フロレシエンシス(ホモ・フローレンシス)
●もうひとつの人類
われわれ人類はこれまでネアンデルタール、クロマニョンという同時代の淘汰の中から進化して来たという”定説”を固く信じてきた。
人類起源のすべての説、遺伝子分析からのアプローチでは、人類は「脳を肥大化させ、発達させることで進化してきた」というゆるぎない信念が人類学の念頭にあった。ところがインドネシアの小島フローレンス島で見つかったこの身長1メートルの子供のような奇妙な”人類”の頭骨はあたかも進化に逆行するように、その容積が子供並みに小さいにも関わらず、身体との比率ではわれわれ現代の大人よりも大きいという矛盾を兼ね備えていた。遺伝子学が作り出した「ミトコンドリア・イヴ」「たったひとりの母からすべての人類は派生した」という大前提をひっくり返しかねない大発見だった。これはサルからヒトへのミッシングリングをつなぐ発掘を地道にやってきた人類学にとって、あまりにもショッキングな例外である。
●もうひとつの人類
われわれ人類はこれまでネアンデルタール、クロマニョンという同時代の淘汰の中から進化して来たという”定説”を固く信じてきた。
人類起源のすべての説、遺伝子分析からのアプローチでは、人類は「脳を肥大化させ、発達させることで進化してきた」というゆるぎない信念が人類学の念頭にあった。ところがインドネシアの小島フローレンス島で見つかったこの身長1メートルの子供のような奇妙な”人類”の頭骨はあたかも進化に逆行するように、その容積が子供並みに小さいにも関わらず、身体との比率ではわれわれ現代の大人よりも大きいという矛盾を兼ね備えていた。遺伝子学が作り出した「ミトコンドリア・イヴ」「たったひとりの母からすべての人類は派生した」という大前提をひっくり返しかねない大発見だった。これはサルからヒトへのミッシングリングをつなぐ発掘を地道にやってきた人類学にとって、あまりにもショッキングな例外である。
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引用
「俗称というか「ホビット・サピエンス」とあだ名されるホモ属は、2003年に、南アジアのフローレンス島でみつかった。このことから、ホモ・フロレンシシス(ママ)と命名されている。
生息地域とみられる一帯からは9万4千年から1万3千年前の旧石器が発見されており、また、化石そのものの中には1万8千年前と推定されるものがある。小さな体、小さな脳容積ではあるが、知能は原生人類とたいして変わらなかったと推測されている。つまり、ここから「ホビット」という愛称が生まれた。 年代から推定されるように、ホモ・サピエンスと同時代のホモ属、知的霊長類であり、広域的には共存していたと思われる。
では、両者の系統的関係はどのようなものか。インドシナ、スマトラ、マラヤ群島という地域的特性からして、この次期、ポリネシア、ニューギニア、オーストリアに至る海進海退が繰り返されたのは知られること。 この海進により、ホモ・フローレシシスは孤立(アイソレーション)し、特異な体型を定着させたのではないか?しかし、その変異(系統分岐?)はどのくらいのスピードで進んだのか? また、「系統分岐」ではなく、あくまで、ホモ・サピエンスの変種(ヴァリアント)の域にとどまったのではないか?
論争がおこった。考古学的な、ただし、まだまだ数少ない証拠によれば、その変異の速度は数世代とも解釈できる。 しかも、ホビット属は地理的にも安定に隔離されていたこともあり、かなり長い間、種(亜種)としてのアイデンティティーを保った。 分岐した独立の属であり、その分岐は急速に進んだのか? いや、もうひとつの可能性もある。外的要因により、「設計図」としての遺伝子以外の要因--発生・生長(「成長」ではなく器官分化のこと)などにより、形や機能の異なった成体が生じるエピジェネティクスという現象だ。 エピジェネティクスそのものは別に珍しいことではないが、同様のエピジェネティクスが、継代するなら、つまり、代を超えるなら、これは広い意味での「遺伝」、遺伝子そのものによらない「遺伝」と呼ぶことができる。 これは、われわれの知っている進化のイメージにかなりの変革をもたらすことになる。 この題材を扱った最新のSFがある。 林譲次の『進化の設計者』(早川書房)だ。」
元記事→http://slashdot.jp/~YuiTad/journal/429729
「俗称というか「ホビット・サピエンス」とあだ名されるホモ属は、2003年に、南アジアのフローレンス島でみつかった。このことから、ホモ・フロレンシシス(ママ)と命名されている。
生息地域とみられる一帯からは9万4千年から1万3千年前の旧石器が発見されており、また、化石そのものの中には1万8千年前と推定されるものがある。小さな体、小さな脳容積ではあるが、知能は原生人類とたいして変わらなかったと推測されている。つまり、ここから「ホビット」という愛称が生まれた。 年代から推定されるように、ホモ・サピエンスと同時代のホモ属、知的霊長類であり、広域的には共存していたと思われる。
では、両者の系統的関係はどのようなものか。インドシナ、スマトラ、マラヤ群島という地域的特性からして、この次期、ポリネシア、ニューギニア、オーストリアに至る海進海退が繰り返されたのは知られること。 この海進により、ホモ・フローレシシスは孤立(アイソレーション)し、特異な体型を定着させたのではないか?しかし、その変異(系統分岐?)はどのくらいのスピードで進んだのか? また、「系統分岐」ではなく、あくまで、ホモ・サピエンスの変種(ヴァリアント)の域にとどまったのではないか?
論争がおこった。考古学的な、ただし、まだまだ数少ない証拠によれば、その変異の速度は数世代とも解釈できる。 しかも、ホビット属は地理的にも安定に隔離されていたこともあり、かなり長い間、種(亜種)としてのアイデンティティーを保った。 分岐した独立の属であり、その分岐は急速に進んだのか? いや、もうひとつの可能性もある。外的要因により、「設計図」としての遺伝子以外の要因--発生・生長(「成長」ではなく器官分化のこと)などにより、形や機能の異なった成体が生じるエピジェネティクスという現象だ。 エピジェネティクスそのものは別に珍しいことではないが、同様のエピジェネティクスが、継代するなら、つまり、代を超えるなら、これは広い意味での「遺伝」、遺伝子そのものによらない「遺伝」と呼ぶことができる。 これは、われわれの知っている進化のイメージにかなりの変革をもたらすことになる。 この題材を扱った最新のSFがある。 林譲次の『進化の設計者』(早川書房)だ。」
元記事→http://slashdot.jp/~YuiTad/journal/429729
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●なぜ小型人類が生まれたのか?
定説に沿ってつじつまをあわせて行く人類学者の考えでは
1 人類がアフリカを出てレバントからイランあたりで欧州人とアジア人に分岐するときに、小型化を選ぶものが生まれた。
2 人類の進化と移動の流れは二万年以上の時間の差で二種類あったが、実はもっと古い時代にもそれがあった。
3 突然変異でしかない。
4 一度は大型化した人類の中で、小型化に進んだ希少種が、たまたま孤島に生き残った。
個人的には人類派生はアフリカだけでなく複数あるかもしれないというのにまだ魅力を感じている。
定説に沿ってつじつまをあわせて行く人類学者の考えでは
1 人類がアフリカを出てレバントからイランあたりで欧州人とアジア人に分岐するときに、小型化を選ぶものが生まれた。
2 人類の進化と移動の流れは二万年以上の時間の差で二種類あったが、実はもっと古い時代にもそれがあった。
3 突然変異でしかない。
4 一度は大型化した人類の中で、小型化に進んだ希少種が、たまたま孤島に生き残った。
個人的には人類派生はアフリカだけでなく複数あるかもしれないというのにまだ魅力を感じている。
人類の最初の移動は陸伝いの海の道で、インドからスンダランドを南下し、オーストラリアに達して、そこから太平洋に拡散したと考えられている。つまりアボリジニや海洋民族ラピタ人の流れである。われわれはそのもっとあとの分岐した陸上移動の系譜にあると言われている。とするとアボリジニへと変化する「海の道」のどこかで小型化を選択したホモ・フロレシエンシスが生まれたというのが正しいのだろうか?
確かに、例えば昆虫も、中生代には一度巨大化の道を選んだことがある。恐竜の例もある。それが次第に小型化していったのは大きな環境変化が起こったからだとされている。しかし人類のような短期間の進化をして淘汰されてきた生物にもそれがあてはまるのか?
人類が一時的に巨大化したことはどうやらなかったと言えないらしい。そこからリバウンドして今度はミニチュア化することはないとは言えない。
人類が一時的に巨大化したことはどうやらなかったと言えないらしい。そこからリバウンドして今度はミニチュア化することはないとは言えない。
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ちなみにホビット
これは「指輪物語」・・・映画ロード・オブ・ザ・リングに登場する小人の妖精。
民俗学的には、イギリスなどで炭鉱夫種族だった小さな体格の人々から空想された想像上の存在ということになる。
つまり「白雪姫」に登場するツルハシを持った”七人の小人”や小鬼”ゴブリン”などがそれ。スピルバーグのグレムリンなどもそこから派生したか。このような小人、小鬼という妖精や妖怪の連想は、世界中にあって、日本でも小子部スガルや鬼八、八束脛(やつかはぎ)などの伝承と記録が存在する。
しかしホモ・フロレシエンシスは実在した人類である。
しかも欧州や日本とも遠く隔たったインドネシアの小島に陸封されていた。
まして骨格から見ても正常なバランスある体型。
突然変異としてよくある小人症ではない。
これは「指輪物語」・・・映画ロード・オブ・ザ・リングに登場する小人の妖精。
民俗学的には、イギリスなどで炭鉱夫種族だった小さな体格の人々から空想された想像上の存在ということになる。
つまり「白雪姫」に登場するツルハシを持った”七人の小人”や小鬼”ゴブリン”などがそれ。スピルバーグのグレムリンなどもそこから派生したか。このような小人、小鬼という妖精や妖怪の連想は、世界中にあって、日本でも小子部スガルや鬼八、八束脛(やつかはぎ)などの伝承と記録が存在する。
しかしホモ・フロレシエンシスは実在した人類である。
しかも欧州や日本とも遠く隔たったインドネシアの小島に陸封されていた。
まして骨格から見ても正常なバランスある体型。
突然変異としてよくある小人症ではない。
なんじゃこりゃ?
●「重要なのは、ネアンデルタール人も、二万~三万年前の最終氷期以前に生きていた現生人類も、今日の人間より大きな脳をしていたことである。脳を大きくするという氷期の不思議な効果は、ホモ・ヘルメイの亜種としてわたしたちが生まれる以前に失われてしまったらしいのだ。おそらく大きな頭を持つことの、出産におけるリスクが制約となったのだろう。」
S・オッペンハイマー 仲村明子訳『人類の足跡十万年全史』草思社 2007
なにかのヒントになるだろうか?
S・オッペンハイマー 仲村明子訳『人類の足跡十万年全史』草思社 2007
なにかのヒントになるだろうか?
ちなみにルーシーさんも体長1Mだったな。
ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド、ルーシーの膝→http://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/32894760.html
ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド、ルーシーの膝→http://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/32894760.html
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コメント
コメント一覧 (5)
kawakatu
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kawakatu
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最近面白い発見が続きますね。
ほかでも見つかりましたね。
傑作&ランクリ
kawakatu
が
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ホモ・フロレシエンシスについては未だ情報が不十分であるものの、著者の見解、or、学会における定説では、ホモ・エレクタスがー>ホモ・ハイデルベルゲンシス(そして、ホモ・ネアンデルタレンシスとホモ・サピエンス)に進化を遂げる50万年前(?)よりもはるかに昔、早くとも、200万年前以前に分岐したホモ属の一種と考えられているようです。
kawakatu
が
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kawakatu
が
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