※前記事を大幅加筆しました。
歴史的裁定だった。
広島高裁が愛媛県の伊方原発3号機の稼動を停止する裁定を出した。
全国初。史上初。
しかしまだ喜ぶには早すぎる。あくまでも地方高裁の決定で、まだ上告次第では最高裁での判決待ちになる。
ただし、来年九月まで、とりあえず四国電力は伊方をとめねばならなくなったわけで、瀬戸内近隣住民全体には快哉を叫んでもいい裁定だった。
伊方発電所には3基の原発があって、現在1号機は運転を終了し、2号機は稼動へ向けての点検作業中、動いているのは3号機のみである。今回の判決はその3号機の運転を停止せねばならないことを意味する。
3基はいずれも三菱などが開発。四国電力が設置したもの。
この判決の影響は非常に大きく、全国原子力発電所の今後をある意味、予兆させる判決とも言えようか。現状、原発で派生する汚染物質の処理機能は日本には不十分であり、処理もできないのに危険なおもちゃだけ作っている状態。まして瀬戸内海は潮が回流しない内海で、もしここで汚染が起きれば、日本の海産物は壊滅状態になる。だからといって外海があるではないかと言うが、その遠洋すら今や北や中華や台湾、ロシアの思うがままの簒奪を受けており、魚屋に並ぶ魚がいっせいに消える恐れすらあるのだ。
判決理由に、裁判長が選んだのが、阿蘇カルデラ9万年間の沈黙がある。壮大な視線である。阿蘇の溶岩流が四国に及ぶおそれを、まさか言う人が裁判官にいるとは・・・というのが正直な感想だ。おそれいりました。
日本列島は災害列島だ。それは誰もがわかっている。その反面で、原発がなければ食えなくなる村人もいることもわかっている。ではどうするか?原発以外の食い扶持を見つけてやることしかあるまい。漁業やタバコ栽培や3Kでは生きていけない、あるいは多額の税金を行政に落とし、なおかつ生業を村民に与えられる、新たな産業を政府が考え出せばよいのである。そして同時に原発ほどのクリーンエネルギーを作り出せるシステムを科学者は早急に作る。それしかない。
筆者としては、目の前30k先にある脅威がなくなればこれほどの喜びは無い。しかし、代価エネルギーがないと地球はますます温暖化する・・・。
それにしても広島県民からの告発・・・なぜ目の前にそれが見える大分県民からではなかったのか。わが県民意識にいつも疑問符をつけたくなる。
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