け;警枕 けいちん黄鉄鉱。警枕とはもともとは枕元の目覚まし時計のことで、昔は真鍮製のものが多かった。その色が黄鉄鉱に似ていたためくした隠語が生まれた。 ...
千木と鰹木
最初に申し上げておきたいのは千木の切り方や鰹木の数になんの意味も見いだせないと言うこと。法則はなにもない。俗説は信じないこと。千木様式は二種類ある。伊勢神宮のように建物の柱がそのまま突き出る「破風」とそれ以外の「置き千木」。千木のカッティングには内そぎと ...
神社様式
主な神社神殿建築を紹介しておく。権現造り・・・飛雲郭のような造り。岡山県の吉備津彦神社、大分日田市の大原八幡宮、日光東照宮などがこれ。八幡造り・・・神殿と拝殿が前後に並び、間を金の樋でつないだもの。宇佐八幡宮。春日造り・・・切り妻造りで、妻入り(家で言え ...
手水のお作法
最初に手水の水をすくい、左手、右手の順で手を洗う。次に左のてのひらに水を注ぎ、口を注ぐ。決して柄杓から直接呑まない。そういう練習が終わった夏の運動部のような下品なことはしないこと。もちろんこれは「みそぎ・潔斎」の代行行為であるから、神様の前にいくのに、忘 ...
鳥居の起源
鳥居の起源ははっきり言ってなにもわかっていない。いくつか仮説を提示しておきたい。1 韓国のソッテ起源説(しかしあれは上に鳥は乗っているものの柱が一本である。むしろお祭りのボンボデに近い感じ。ボンボデは長い棒の上に御幣が付いたもの。大名行列の槍に似る。)2 ...
民俗学者による祭神の決定
かつて由緒不明の神社は山ほど有り、明治~昭和に祭神を勝手に民俗学者が決めた時代があった。地方の小社で、由緒を紛失したところなどは、現在の祭神が記紀神話の神を「とりあえず」置いたケースが多いと言う。記紀神話は国家神道の統一が目的で書かれているのであるから、 ...
神社境内配置
境内の各部品は主に地形と風水によって決まる。たとえば手水(「ちょうず」と読むのよ)は風水の水気だから干支の龍でつまり青龍だから、方向は東にあるはず。もちろん例外はたくさんある。最も古い形式は大神神社や諏訪神社上社前宮のように拝殿だけで神殿がなく、よりしろ ...
山王鳥居
さんのうとりい東京都北区田端、日枝神社が代表的。明神鳥居系中山鳥居の上に三角の屋根型部位が付随したもの。こういう形の門を持つハイカラさんのおうちを最近けっこう見る。いうならばピラミッドパワー的。日枝神社は山王(スサノオ起源とする山の神さんだわ)信仰で、要 ...
わ;ワラビ
わ;ワラビ 蕨 シダ科の山菜若尾五雄によると、岩床を割るときに乾燥させたワラビを用いる。岩床の筋にワラビを積み、ワラ葛を乗せ着火。かなりの炎があがり、みごとに粉砕されるそうである。山菜を食べるだけでなく着火剤として使ったとなると、ワラビにもなんらかの信仰 ...
ひ;姫路鋳物師
ひ;ひめじいもじ兵庫県姫路市は鋳物師発祥の地とも言われ、特に鉄箸、欄干、擬宝珠が著名。この技術は全国に伝えられたが、特に東国、北国へと伝導していった。山形県鶴岡市、神奈川県鎌倉市、岩手県南部市。いずれも鉄工業が今もさかんで同時に鋳物師の町。そこに姫路のあ ...
か;刈小野
か;刈小野 かりおの 地名「かり」は銅鉱床。「おの」は「斧」で、鉄鉱床。朝鮮語起源説もある「かり」は「かる」(狩る、刈る)。狩猟の狩りも、稲刈りの刈りも、イチゴ狩りの狩りも同じ。鉱物を採集することが「狩り」小野は斧を作る鉄工業者。斧は鉄。近江の小野一族は ...
ひ;ひょうたん祭り
ひ;ひょうたん祭り大分県豊後大野市千歳村に伝わる古い祭り。真っ赤な束帯と烏帽子をつけた神さまが巨大なわらじをはき、腰にこれまた巨大なひょうたんをぶらさげて来客にどぶろくを振る舞う。そのしぐさが面白く、観客は驚喜する。大きなわらじとは、そのような大きな足の ...
さ;さいが 雑賀
さ;さいが 雑賀和歌山県和歌山市。雑賀衆。紀伊韓鍛冶(きい・からかぬち)からかぬちとは大陸の鍛冶職人。雑賀では海砂鉄がとれる。木地師がいて、雑賀鉢という木製の鉢が知られる。旧和歌村に伽羅山。妙見菩薩を祭る。玉津島明神。稚日女尊(わかひるめのみこと)は丹生 ...
み;妙見信仰
み;妙見信仰妙見とは星を見ること。妙見神社はたいがいが高山の頂上にある。星とは流星、すなわち隕石であろう。隕石に含まれる隕鉄を必要とするのは製鉄。西洋でも製鉄の歴史は隕石中の鉄鉱成分から始まったと若尾五雄が書いている。枚方市星田妙見宮は頂上に隕石を模した ...
そ;装飾古墳
そ;そうしょくこふん北部九州と群馬県などに多い、玄室、石棺などにベンガラ装飾画を持つ4~6世紀の古墳。その系統は多種に渡るが、大きく5種類に区別すると、1ベンガラ、瀝青などの古い顔料による稚拙(言い換えると原初的)な壁画を持つ。2石人、石馬などの巨大な石 ...
い;いもあらい
い;いもあらい京都市八幡市と宇治市の間にある地名。一口と書いて「いもあらい」。「いも」とは農作物の芋と言うよりは鋳物の「いも」。昔は鋳物師は「いもし」と読んだ。いもあらいとは鉄を加工した ...
す;炭焼き小五郎伝説誕生の地
す;炭焼き小五郎伝説大昔、奈良の公家の姫が炭焼きに嫁いだ。山奥ゆえたくさんの金子を持参したが、炭焼きの小五郎が言うには、そんなものは炭焼き小屋の裏山にいくらでも落ちている。珍しくもない、 ...
と;ととろ
と;ととろ大分県豊後大野市宇目町土々呂元の地名は轟(とどろき)とどろきは「たたらぎ」通常「轟き」地名は滝のある場所に多いが、ととろ地区に滝はない。奈良時代からの鉱山が上流にあり、銘水が涌 ...
あ;青、蒼、あお 地名
地名に青がつく場所に多氏の痕跡がよく見られる。東京都青梅、宮崎県青島、沖縄県奥武山(おうぶやま)、などなど。また『景行天皇紀』『豊後国風土記』などで大分県別府市?あたりの賊、青と白と出ている。青は死者、あるいは霊魂を示す色であり、同時に青銅を指す。古代の ...
う;禹歩(うほ)
禹歩(うほ)中国夏王朝の禹王が鉱山に入る様を模した中国山の民の入山儀式。さて、中国の山の民の間では峰入りの儀式として「禹歩」というものがある。これはズバリ猿の歩行、あるいは脚をくじいた者の歩行を真似するものである。山に入る前にまず、片足をひきずるように歩 ...
は;ハコネシダ
は;ハコネシダ 箱根羊歯日本産のアジアンタム。箱根芦ノ湖周辺に自生し、根は銅成分を吸着する。この羊歯が密集するところには銅鉱床があることがある。画像 http://www4.plala.or.jp/kenya1/cida/cida1/cida1.html蘆垣の中の似児草にこよかに我と笑(ゑ)まして人に知ら ...
お勧めの参考文献と資料 順次追補中
このブログに使わせて頂いた参考文献と資料集、およびおすすめの著書を順次ここへ書き込みます。民族学・民俗学・文化人類学・比較民俗学「日本王権神話と中国南方神話」諏訪春雄 角川選書377 2005年「苗族民話集」村松一弥 平凡社 1974年「日本の幽霊」諏訪 ...
う;禹王・孫悟空など
中国伝説の王朝・夏の初代。「鬼」と古代を探る誰もがたどり着くのが中国草創の時代、夏の国王禹ではないだろうか。倭人のルーツを探ったあげく、隼人や安曇族から呉越へと推移する探訪の果てに、ではそのまたルーツは?と考えてゆくと秦よりさらに古く、中国王朝の嚆矢と言 ...
う;禹王2 石と水と猿の系譜
では夏王朝の系図を分析してみよう。禹王は石から生まれたとされ、その子・啓は母親が石に変じて生んだとされる。「石」=火山+海=大地=天地創造の類型 である。禹は西羌(せいきょう)に棲む。そこはチベット・ビルマ語族の羌族のテリトリーである。「大禹西羌より出 ...
す;水銀地名、鉱物地名、神名。
水銀地名 山形県 尾花沢地方の丹生川。最上川は「赤井川」と合流。丹生川沿いに現在でも銀山。 赤井川沿いに金山。鳴子の地名は佐賀県鳴呼からか。「なるこ」とは銅鐸か? 新潟県 佐渡ヶ島入川(にゅうがわ)。河口は入崎。 川の水源はタタラ山、隣は金 ...
う;鵜の目鷹の目
獲物を探す鵜や鷹のように、必死にものを捜すこと。元々鉱物発掘を必死に行うところから出た用語であると谷川健一は日本の地名関連で書いている。鵜の目とは硫黄を指し、「鵜の目硫黄」という言葉がある。(広辞林)同じ鉱物を捜すのに鵜と鷹をわざわざ代表とした理由は、鷹 ...
宇目木浦鉱山
大分県南部宇目町木浦宇目という地名はおそらく「鵜の目鷹の目」から。鵜の目は硫黄を指すが(鷹の目は黄銅鉱)、こういう鉱床を必死に捜す様子が慣用句としてのこの言葉を残したことはご存じの通り。「陸目八目」(おかめはちもく)とともに鉱山から生まれた言葉である。「 ...
尾平鉱山のスコロド石
石灰石地方にはいろいろな特徴的地形や景観がみられる。鐘乳洞は代表的なもので、わが国のみならず世界各地で重要な観光資源となっている。鐘乳洞中での主役は「鐘乳石」であるが、正確にいえば、天井からつらら状に下がっているのが鐘乳石であり、床にきのこ状に生成してい ...
左甚五郎 ひだり・じんごろう
左甚五郎ひだり・じんごろう近世の飛騨の匠の中で図抜けた業を持った匠。この名称は創作である。実際には飛騨の甚平から。飛騨匠の中で妖魔のごとき業師であった甚平は伝説の人物であるが、その名が全国に知れ渡る間に、超人業=鬼となり「五郎」が添付され、「飛騨の」がひ ...
職人歌合 2
その他のペアと、その隠語説明。●深草と壁塗 (『東北院職人歌合』) 深草は土器制作販売者の俗称。壁塗は言わずと知れた左官であるから、「土」つながり。●檜皮葺と挽入売(『七十一番職人歌合』) これは上記深草と壁塗つがいのパターンを300年後の時代に見合った ...
『職人歌合』しょくにんうたあわせ
職人歌合しょくにんうたあわせ中世の歌会。職人、工人、芸能民などいわゆる回遊民、常民の暮らしぶりを貴族がペアになって詠い合ったものを、挿絵入りで記録した文書。ペアはそれぞれ同じ、あるいは全く正反対の職種職様をチョイスしてそれを即興的に歌にする。高度のテクニ ...
石積
石積 いしづみストーンサークルと思われている石組の中には、実は修験者やサンカたちがそこで火を焚いたり、あるいは山歩きの目印としたり、仲間に自分たちが行った方向を指し示すものが多いので気をつける必要がある。また、修験者の妙見信仰が中世に流行。星を見るための ...
ウメガイ
ウメガイ山刀。両刃の短刀で、主にサンカが用い、一子相伝される。いわばサンカの身印である。造りは古代の銅剣にも似るが、その類似性はまだ解明されていない。復活したウメガイ http://www.ehamono.com/washiki/saji/umegai.htmlサンカについての知識 http://www.eha ...




