民族学伝承ひろいあげ辞典

文献・科学・考古学・遺伝子学・環境学・言語学・人類学・民俗学・民族学 あらゆるヒントを総合し、最新用語を解説、独自に解釈してわかりやすく説明します。 誰も書かない、目から鱗、鼻から牛乳、目から火花、頭の先からぴかっと電球

シロヤマブキに白い花開いて初夏近し


これは縄文土器・土偶の持つ、縄文人の自然観=摂理の方程式でできていることの証明である。
縄文人がみな、孤独で、さまよい生きながらえ、短命であったこととそれは深くかかわった。

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縄文土器の蛇は矢印ととぐろで表わされることが多い。
それは男根を示す。

アメリカの黒人ブルースに、ラットル・スネーク・ブルース(Rattlesnake Blues ガラガラ蛇)という歌があるが、ここでも、縄文人同様、現代に米国にいおいて、いまだ孤独でさまよわねばならぬ黒人たちに残存しているアフリカ土民だった頃の原始の記憶にあるものが、この歌の歌詞に、「ガラガラ蛇がうねるようにやって来てあたしの戸口を叩く」とあり、蛇が男根で、戸口が女陰であることが象徴的に歌われているのに非常に似ているわけである。

Rattlesnake Blues (Charley Patton) [with english subtitles] - YouTube




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一方、縄文土器には女陰から生まれてくる胎児の顔がやはり男根と同じく土器中央に描かれる。

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こうした土器は、出産で脚を開く産婦の姿をそのまま象っていて、それを直視していた彼女の夫の視線から作られたと観ている。

土偶の多くがやはり妊婦を象っていて、出産で死んでしまうことの多かった時代には、土偶を妻に見立てて身代わりに死んでもらう=破壊することで大地母の怒りを鎮めようとしたことが見て取れる。

ワギナ=女陰
男根=蛇
生命=渦巻・・・それはすぐに消えてしまうはっかないうたかた
死=生=生まれ変わり・再生=一族の永遠=不老不死
子ども=かたしろ、みがわり、次世代への永遠


以下、過去のワギナ・デンタータ記事も貼っておこう。

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民俗考古学から
◆ヴァギナ・デンタータ
ラテン語
医学(精神分析学)用語。
「「有歯膣 ゆうしちつ」と邦訳される。 陰部に牙が生えた女性の事。全世界に類似する伝承が伝えられている。

魅力的な仕草で男を誘惑し、性交に及んで陽根を噛み千切って殺してしまうと言われる。 」
http://dic.pixiv.net/a/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%AE%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BF
「ヴァギナ・デンタタ(ヴァギナ・デンタータ、ラテン語: Vagina dentata)は、ラテン語で「歯の生えた膣」、「歯のある膣」を指す言葉。歯の生えた膣や膣の中に武器がある女が出てきて男を殺したり去勢したりする民話は世界各地の文化にみられ、見知らぬ女性とのセックスの危険性を訴えたり、強姦をすることを戒めたりといった内容の教訓話として語られることもある。」
「歯の生えた膣」という概念は精神分析学でも重要な意味を持つ。ジークムント・フロイトはヴァギナ・デンタタについて、男性の持つ「去勢不安」(castration anxiety、性交の最中に女性に飲み込まれたり、挿入したペニスを去勢されてしまうかも知れないという無意識的な恐怖)に関係していると述べた。またこの恐怖のもとを、膣への入り口である女性器の形やあり様が口のようだと連想されることにあるとする見方もある」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%AE%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%BF
 
●日本語で「下歯」=バシタ
日本語で知られている言葉では歌舞伎狂言「都鳥廓白波(みやこどり・くるわの・しらなみ)」の中で女装の主人公・傾城花子の手下丑松が女に言うセリフに「もしも女であるならば、おれの下歯にしてえもんだ」の「したば」というのがこれにあたるだろう、と松田修(『マージナル第2号』1988)が書いている。ヤクザの隠語で「したばを逆転して「ばした」というのは「女」「愛人」のことであろうか、と田中基は書いている(『縄文のメドゥーサ』2006)。
ラテン語の本意は東洋も同じような意味で、いわゆる男を惑わし、「はめてしまう」部類のはした女の象徴である。文字通り男をくわえ込み、男根を噛み切るような悪女であるが、その大元は民間伝承の大地母であり、キリスト教が魔女とした古い古代からの民間信仰の女神である。
 
長野県諏訪湖そばの穴場遺跡からは、縄文時代中葉末期の円形祭祀場が出ているが、ここに円形にしつらえた石造サークルの構成部分として男根状の石棒に噛み付くように置かれた香炉型土器の一部分が置かれていた。祭祀場は、「女性性器の形状をした縦長のくぼみを持つ石臼の下方を地中に埋め立て、その縦長の割れ目を水平面に覗かせて、その地中から生え出たような大地の陰部を狙って、男根の形をした無頭石棒が、その穴まであと三十センチのところまで直進したまま止まっている」(田中)
 
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●同類の伝説
「・マオリ族やハワイ人などの間に伝えられたポリネシア神話には、マウイという文化英雄が登場する。彼は太平洋の島々や人々を創造した人物であったが、最後に永遠の命を得るため、夜と死の女神ヒネ・ヌイ・テ・ポの中に入って彼女を殺そうとした。しかしオウギビタキたちが笑い出したためヒネ・ヌイ・テ・ポは目を覚まし、体内から出ようとしたマウイは膣の中で砕かれてしまったという。こうしてマウイは最初に死んだ人物となり、人間は永遠の
命を得ることはできなくなった。他の神話の中には、英雄が歯を一本だけ残すという内容もある。
 
・スティーブン・J・デュカット(Stephen J. Ducat)は著書『The Wimp Factor』の中で、これらの神話は性交が男性に対して与える脅威、すなわち男性器は意気揚々と中へ入ってゆくが、出る時は縮こまって出てゆくことを表しているとする。
 
・玄奘(三蔵法師)の著作『大唐西域記』に羅刹国という羅刹女の国が登場する。日本では東女国(とうじょこく)とも書かれ、後には女護ヶ島伝説とも結びついて、女人島(にょにんじま)・女護国(にょごこく)などとも呼称された。
 
 ・日本での伝承 [編集]南方熊楠によれば、アイヌの伝承に、「昔、最上徳内が探検し発見した、メノココタンという島の住民は、全員女性で、春から秋にかけて陰部に歯が生え、冬には落ちる。最上が「下の口」を検めたところ、刀の鞘に歯形がつく程度の咬力があった」というものがあるという。」
以上http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%AE%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%BF
 
・『古事記』イザナギの黄泉の国訪問では、死んだイザナミが見るなと言い置いたわが身の朽ち果てて腐り果てた身体をイザナギに除き見られたときにうつせの境目まで逃げたときに、イザナミがこう言い放ったとされる。
「美しいわが君、こうなったらあなたの国の人間を一日に千人くびり殺してやるからそう思え」
 
・アメリカインディアン(ナバホ)の間でも、神は母の姿をしていて、上の口でわが子を食い殺しながら、下の口=ヴァギナから新しい生命を生み出す絵柄が残っている。
これはまさに魔女の仕業であろうが、その魔女とはつまり「古い価値観の神」=大地母信仰だったのであり、それを否定するのが新興の宗教の宿命で、古い大地の神をわざわざ悪霊にしたてあげた結果なのである。
大地母信仰は世界共通の古代祭祀の対象になっていて、中国の伏儀と女か、ヒンドゥーのカーリーなどなど、天女、ガルーダ、エジプト、シュメール・・・とみな神は大地の女神で、母で父の合体で表現される。縄文の香炉土器や人面土器も同じく女神が描かれ、下腹部から新生児が顔を覗かせる。そして女神の顔の部分のパーツは必ず切り離されて出土する。この意味は古い女神の破壊なのではなく、不完全にしたものに祖霊が戻るという観念からだとされる。
 
 
おそらく一度死んだ女神が祖霊を呼び戻し、村の新生児によりついて誕生するということであろう。破壊とは死を意味していることになる。
香炉土器の場合も香炉の上部と下部が切り離されていることが多い。火と水を用いた再生の儀式で、完全体の土器を切り離して、男根にかぶりつかせることに再生の呪術を見出したのだろう。こうした縄文香炉は同じ長野県の札沢遺跡熊久保遺跡などからも出土している。中に火をともしていたと思われる。形状は死者の露出した髑髏を表したり、女神を表すようである。死んだ後の、肉が腐ってあらわになったしゃれこうべは死の象徴だが、あえてそれを象って(最初は本当に髑髏を用いたか?)そこに有力なリーダーだった死者の蘇生能力・祖霊の存在を見たのであろう。ゆえにそれを使って男根状の石棒に象徴される男性の生殖能力を切り取る=くわえ込む=取り込む=しゃぶり食いちぎらせることで、ますます再生と誕生をうながそうとしたのである。
 
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のちに理論的で合理的宗教観念を持つ宗教が登場すると、こうした太古の民間祭祀は全面的に否定され、結果、かつての女神は魔女・バイタ・下層民のめかけやおんな、ふくろう、ヨタカなどを差す様に入れ替えが起きる。これが神名の交換であることは言うべくもない。記紀がアマテラスを新しい国家の女神と決定することで、過去のばらばらの名前だった女神たち、神そのもの、宇宙神、創造神を入れ替えようとした8世紀ヤマトとまった同じ観念である。

だから仏教が入ってくると、今度はアマテラスは大日に入れ替えられたのである。しかし日本人は上も下もまだ、神信仰を捨てることができず、仏教側は垂迹とか習合という言葉で完全否定できなかったのである。このあたり、日本人のあいまいさをよく現しているように見える。しかしそれは民間信仰や縄文からの女神信仰を人々がどうにか残そうとした、強い意志の表種であって苦肉の策であるのだから、日本人は「あいまい」なのではなく「双方を立てようとしている」わけである。
 
縄文の造形品の中に、人の耳・口・手足・口などを象って、それだけが切り取ったように作られたパーツ土器が出ることがある。(岩手県北上市八天遺跡→

 
この画像の口などは、まるでナマコか蛸の吸盤のようにぶつぶつで、ナバホのトーテムポールにある女神のニョインにそっくりである。縄文人は顔の道具、体の一部のすべてに精霊を見ていたのだろうが、唇が陰唇にそっくりなことを知っていたのだ。

人類学では、ヒトのパーツは進化の過程でほかの動物より極端な大きさや形状を持つことで男に目立つようにした結果であるという。例えば鼻は男根を隠すようになってから次第に高く大きくなり、二足歩行することで前に垂れ下がってしまう乳房も目立たせるために今のような魅惑的湾曲を持ち、尻は丸みを持って弾力の在る形状になった。猿でもメスはオスにその場所がわかりやすいように臀部を極度に突き出した形状で、しかも真っ赤になったと言われる。つまりセックスのために女性は自らそう進化したのである。

その魔術に案の定、男はうまうまと乗せられて、たおやかな乳房や豊満な尻、そしてふくよかな唇に性器を見るようになったのである。このように唇の形状とヴァギナの形状は動物学的に似ているのである。見えないところを感じさせるためにそうなった。

耳の形状は胎児の形で、これも性欲をかきたてるようになり、そのことから耳と言えば生命を生む聖なる場所となっていき、カムヤイミミなどの役職のミミが登場する。耳に息吹を吹きかけると感じやすいのは、そこが生命の再生=生命の息吹の場であるからである。男が漫然と女の耳に息を吹きかけてきたわけでないのである。そうすると出産への早道だったからだ、キスも同じ。まさに女性は口付けや耳吐息によってヴァギナに愛液を溢れさせるように仕組まれて生まれてくる。これは摂理であり、科学であり、機能である。

かつて「女性の出産機能は使われなくなりつつある」と言った科学者出身の大臣がいたが、あれはまさに正しい名言だったのだ。女性が産むための機能をラヴ・ゲームという娯楽にしか使用しなくなったために日本人の人口はがた減りしたし、税金収入が減った国家は貧窮したのである。これが巡り巡って三国人の領土侵犯まで引き起こしていることはまったくもって因果応報である。女は子を生むのが、最高の仕事だった時代、国は豊かであった。

宇宙と地球の摂理にそむく種は滅びて当然なのである。

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