古代人もボケたり、認知症になったりしただろうか?
いいや、実は太古の人々はそんなに長生きできず、ボケや認知症にかかる前に死んでいただろう。


♪ あなたが意味もなく ほほえみ始めて
   わたしも意味もなく へらへら笑うようになったら
    そのときがふたりの ボケのはじまり~~~
  ひとりじゃないって~~ 悲惨なことね~~
   あなたの頭にはいま食べた記憶がな~~~い~~
  ふたりでなるって 悲しいことね~~
   いつまでも~~ 思い出さない~~(天地真理・ひとりじゃないの替え歌)



おちゃらけはこのへんにしておこう。

ボケと認知症の違いは、モノ忘れとコト忘れの違いである。
老人ボケは食べたものを忘れるだけだが、認知症は食べたことを忘れてしまうのである。
ボケは一部断片を忘れるが、認知症はやったことの全部が欠落してしまう。何をしていたかの記憶がまるっと消えるのだ。

筆者の母はアルツハイマー病だったが、40代後半からすでに変調が見られた。
バスの切符を持たせたら、必ず失くした。いさめると「切符なんかいつくれたのか」と聞き返した。やがてそういうことがどんどん増えていった。

晩年は、台所の調味料の蓋が全部合わなくなり、タッパーの蓋もすべて合致しなくなっていた。帰省するたびに筆者は愕然とさせられていった。


Uターンしてからは、彼女の後始末に奔走させられ、死んだあと、台所に放り出してある貴金属に驚い。室内には床一杯にものが置かれており、足の踏み場もなかった。片付けられなくなっていたのだ。


師範学校を首席で卒業し、末は校長かと言われた美貌の才媛の、それが末路だった。


人は誰も最初はボケだと思っている。しかしどんどんひどくなる。
息子の顔がわからず、寝ていると右往左往して父に「誰か知らん人が寝ている」と、まじまじと顔を覗き込む。食べているものを投げ捨てる。何時間も床を拭くしぐさを続ける。室内を徘徊する。椅子に座れない。不始末をしでかし、泣く。


くたびれ果ててしまった父は、筆者が家に入ると病院へ逃げ出し、戻らなかった。彼女はあわれ施設へ入れられ、ベッドから起きられず、そのまま鶏ガラのようにやせてあの世へ逝った。



それが認知症である。


気づいたらそのブランクのために筆者に再就職の道はとざされてしまっていた。すべてを失い、知人も友人も兄弟親族さえも、心を壊された筆者を阻害した。天涯孤独になった。


それが認知症介護である。


認知症の過半数がアルツハイマー型である。
この病気は脳神経に悪性たんぱく質がからみつく病気だ。そのことが正常な脳の機能を阻害する。つけばつくほど脳神経は機能しなくなる。


ボケは誰にでも起こり、外で財布を忘れたり、なにかをなくすことが徐々に徐々に増えていく程度で生活に支障はない。しかし認知症はすべての生きるための活動が欠落し、「コト」がわからない。「モノ」と「コト」のこれが違いであることに、そのときは人はやっと気づくだろう。


文明は今、モノからコトの時代になったとよく言われる。
戦後貧しかった日本人はモノに飢えてきた。やがて経済安定すると、豊かになりモノにあふれる飽食の生活をうとましく思うようになる。物質文明は行きついてしまったのだ。すると物質でなく「文化的な趣味を持ちたい」とか「スポーツがしたい」とか「芸術を勉強したい」とかのコトに欲求が向き始める。これがコトの時代である。「~なモノが欲しい」から「~するコトをしたい」へ。


そして人類本来の寿命をはるかに越えて多くが120歳くらいまで生きられるようになった。120歳は現在の人間が生きられる最長寿命だといわれている。旧石器時代の人類は18歳が平均、江戸時代でも38歳、明治でやっと50歳、昭和前期は戦争があったのでまた寿命は縮み38歳に。戦後60歳から急激に伸びた寿命は80を越えた。生の限界を超えた代償として認知症が登場する。

脳は80歳程度が限界なのだろう。

ところがそれを支える資源もまた枯渇し始めた。
同じことが地球環境にも見て取れるのである。地球が限界だと呻いている。それがエイズやコロナを生み出し、大地震や大洪水、気候の激変などの環境の大混乱が始まっている。人類を頂点とする地球破壊の時代が、いままさに局面を迎えた。65億年の地球史ではじめての転換期である。地球は地上の生命のピラミッドを再構築したいらしい。考えてみるとこれまでも全球凍結という生命のリセットは数度起きた。次にそれが起こるなら、恐竜のように人類はみじんに消されるはずである。地上の王はゴキブリになるかも知れない。最近のごみ置き場では大量のゴキブリの死骸が散らばっていると気づいているか?

私はせつに思う。
終末が来る前に、認知症になる前に、はやく私をあの世へ連れて行ってほしい!と。
美しく逝かせてくれるなら、私は今すぐでもいい。

オリンピック後の日本はいったいどうなっているだろう。祭典のために国民を危険にさらせてしまう政治に夢の未来があるとは思えない。この政府が近未来に、国賊と歴史に刻まれぬことを願う。
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