四月、新年度の始まり。
私にとっては未経験のフル年金生活の始まり。
これで老後を生きていけるかどうかの実験の一年が今ようやく始まった。
まあどうにかこうにかぎりぎりだが、生きていけるのではなかろうか。
あとはワクチン接種が待ち遠しい。

ただ、古代史研究者としては、コロナで市街地を避ける生活では図書館からの新知識が枯渇し、大した記事もかけぬ日々であり、幾詰まりをもうずっと感じて生きている。このさい、一大決意で街へ行くしかないと思うこの頃だ。大げさだが、変異ウイルス蔓延の今、それは決死の行動に見えてしまうのだが。このままでは何も書けなくなってしまう。修羅の煩悩のようだ。

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ワクチンと言えば、首相が訪米した。
菅首相と日本にとって、アメリカバイデン大統領の駆け引き外交の始まりだ。
見返りが必要である。国民はそれを見ている。

アメリカは対中国政策で日本の自主的防衛の実質的行動力を期待している。
それはつまりは新たな「ショー・ザ・フラッグ」であり、イコール自衛隊が東シナ海で実際的に動くことへの要求突き付けでもあるだろう。

台湾海峡へ、海上自衛隊艦隊や戦闘機・偵察機等の今まで以上の集合を意味することになるかも知れない。
それはつまり専守防衛という、いわば日和見的でやり過ごしてきた日本政府への難問を突き付けることになるし、引いては憲法19条の見直しにまでつながる可能性がある。

またバイデンは、中国に頼っているレアアースを、日本を通じて入手したいとも思っているらしい。
非常に矛盾した、正反対の方向を同時に欲しているアメリカ。
飴と鞭を中華に与えつつ奪おうという虫のいい作戦である。

それに対して菅首相は見返りを持ち帰る義務がある。
まず第一が新型コロナのファイザー社ワクチンの確保である。
その半面では、中国との良好な流通という、やはりうらはらな、矛盾したしたたかな二枚舌外交戦略が求められることになる。

長い目で見て、今後日本はアメリカ西側なのか、中華東側なのかが、直接世界から問われていることになる。

日本丸はどっちを選ぶかで、世界の情勢は西側主導時代からの転換のかなめになったのである。

コロナと戦い、世界とも戦わねばならない日本。
それを72歳の首相にまかせねばならないのだ。

二階氏は、あきらかに次期首相候補から小池都知事をはずしたようだ。
すると当分は菅首相でつなぎ、河野・石崎・小泉等へつなぐまでに、この正念場を乗り越えられる体力と忍耐力と決断力が首相にずっしりと乗っかることを意味しているのだ。

国民もまた同じだろう。
東シナ海の防衛、西側諸国との連携、半面で中華との二枚舌外交・・・。

フランスが中華に近づいたふりをしながら、東シナ海へは艦隊を送った・・・そういう外交である。
単純な善悪の観念では理解はむつかしい情勢だ。
深謀遠慮を欠けば世界戦争にもなりかねない危険な時代になっている。

ロシアは金もなく、日和見を決め込むのは間違いない。いつもロシアはそうだった。
ドイツは、陸上戦略で中華の西方に見方を作ろうとしている。イギリスは両面作戦だろう。
インド、カザフスタン、イラン、トルコなどアジアの新興国家を味方にしたものが勝つと考えているのだろう。日本人には経験が浅い複雑な戦略だ。理解できない人の中には意味不明で裏と表が見えにくいことかも知れないが、それが世界だ。

中華を西側に転向させられるかどうか・・・。まずむつかしそうだが、やってみなければならないらしい。飴と鞭を使い分けながら、テーブルの下のとりひき外交は続く。

コロナワクチンをとにかく確保することが政策で遅れた日本のまず最初の重大事であり、それ次第ではもうオリンピックを辞退することさえIOCは望んでいるのではないか?究極、パリ五輪での共同開催すらありえるのでは?選手にとってもはやい決断が望まれる。東京をあきらめて3年先に向けた計画が立てられるからだ。一部選手には絶望的決断かもしれないが、国民の命には代えられないとなるかも知れない。

ウイルスは新世代に進化している。早くこのワクチンを打たねば、次のワクチン接種はまた後れを取るだろう。また15歳以下の少年少女、幼児への接種ができないという問題もある。日本は遅れすぎた。阪大の自前ワクチンもその後鳴かず飛ばずの状況で、今はアメリカ、ファイザーからの手助け、あるいは国内生産の手助けが必要ではないか?中華でさえワクチンを自前で作れるのだ。先進国であったはずの日本医学にできないはずはない。あるとすれば薬事法・厚生省慣例重視などの邪魔しかないだろう。


一方で朗報は、トヨタ工場内で作られている廃棄アルミニウムを利した水素発生と備蓄による蓄電型バスや水素自動車の日本の発明である。これは自動車社会を画期的に変えてしまえる可能性を秘めている。


いずれにせよ本当の「春」はまだ遠い。
首相の成果に国民は息をのんで期待している。
これほど首相の成果が期待される事態はいまだかつてなかっただろう。


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