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 「2002年にロラッツ※は、生体化学量論、つまりすべての生物に欠かせない元素と比率に関する論文を発表した。そのなかで次のような疑問について考察した。「植物は二酸化炭素を大気中から取り込むが、それ以外のほぼすべての元素は土からとりこむ。すると大気中の二酸化炭素の増加と完ぺきに見合った量で土壌中の栄養分が増えることはないのだから、問題が発生するのではないか?」『サピエンス異変』P249
またロラッツは、「イオノーム※」についての論文※で、

「人間が作った植物をたべていない野生動物さえも徐々に太っていることが数々の研究によって示されている」

「25種類のミネラルすべてに関する将来の栄養不足分の最終的な平均値をまとめ「平均的変化はマイナス8パーセントである」 とはじきだした。同書P251

※イオノーム 後述
※イラクリ・ロラッツ Irakli=Loladze  数学者 アリゾナ州立大学~プリンストン大学教授
※学術誌「e Life」掲載 "Raising atmospheric CO2 and human nutrotion:toward globlly imbalanced plant stoichoimetry?"2002 
"Hidden shift of the Ionome of Plants Exposed to Elevated CO2 Depletes Minerals at the Base of Human Nutrition"2014 


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どういうことか?
二酸化炭素はロラッツ2002年の予言通り、あきらかに人為的に増えているが、それにより酸素は大量に作り出されるにも拘わらず、実際には植物のグルコース生産量が増えても、土から吸収される栄養素は同じようには増えない。カロリーは増えて、栄養素が下がるという意味である。


→栄養価が減った野菜で満足するにはたくさん食べねばならず、動物は太る結果になる。



酸素とは植物にとっての廃棄物、遺棄物であり、つまり動物で言えばおなら(メタンガス)であるが、人類も動物はそれによって動くことができるようになった。一方植物は、光合成で二酸化炭素を吸って酸素を吐くことでエネルギーを得るので、動く必要がなくなったのである(粘菌という例外はあるが)。

ところが人類は、地球上の大多数の森林を破壊し、建材を得たり、農業や牧畜を始めてしまったために、二酸化炭素はばんばん出していった。だったら植物にとっては栄養豊富になったはずなのだが、森林が減っているので栄養過多になってしまったわけだ。結果的にすべての野生植物、生産植物(野菜)からミネラル分が平均8パーセント減ってしまったのだった。





8%と言うとわずかに聞こえるが、全部の植物がおしなべて8%減ったら大変なことである。これは地球の気温が平均2度上がったというのとほぼ同じ状況である。地球の温度が年間2度上昇したと聞いて、多くの過去の人々は「たった2度かよ」と思っていたら、夏は5度も上がったし、冬は8度もあがってしまっていたし、海水は上昇して豪雨やドカ雪や想定外の津波や洪水氾濫が起こり始めたのとおなじことなのだ。と気づかねばならない。そしてあと10年で平均5度上昇するという予測まで出されてしまった。政治家にコロナで何をしていたんだと追及するよりも、温暖化でわれわれ全人類は何をしていたのかと、地球から問われていることに気づくべきだ。


「現在先進国で暮らしている人は、カルシウムまたはマグネシウム欠乏症になるものが全人類の33%から45%あるらしい。体内でこれらを合成できないので、そのままの食生活を続ければ欠乏症で病気になるか、それらの成分を摂取しようとしてたくさん食べるようになり肥満になるか。いずれにしても影響は大きく深刻だ。」ここまでの参考サイト
https://goldengreen.jp/?p=2964



参考文献
ヴァイバー・クリガン・リード『サピエンス異変 新たな新時代「人新世」の衝撃』2018 




全部の野菜のミネラル成分が8%減っていること、これがイオノームの現象なのである。栄養分が少なくなったから動物は倍以上植物を食べねばならなくなり、結果的に肥満になる。人間も同じである。いくら食べても足りないからもっと食べて肥満になる。もちろん野菜を食べた動物も栄養価がそれだけ減っているので、肉類も足りなく感じて飽食に向かう。これが今なぜ、この食糧不足の時代に先進国人たちが飽食に走り、どん欲に世界のうまいものをマスコミが取り上げるようになったかの悪循環の構図なのである。




イオノームとは?
詳しいサイトhttp://lab.agr.hokudai.ac.jp/botagr/pln/nabe/Topics/ionome.htm
「植物が吸収する元素を一斉分析する」こと=イオノームを用いた経済研究=イオノミクス


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栄養学ではかなり前からほうれん草などの野菜から、ミネラルが昔よりかなり減ってしまったことは報告されていたが、現在はすべての植物のすべての元素を対象に研究がなされており、以上のようなことがわかったのである。要するにロラッツの予想は当たったのだった。すべての植物から栄養素が半減したのだ。


その原因もまたCo2過多だったことも。
それだけではない。
筆者が予測するのは、栄養価の下がった植物を山ほど摂取しなければならなくなった動物もまた、その元素栄養価が下がり、例えば精子の密度も薄くなった。従がって男性の性欲が薄れ、少子化を招いた。今では結婚の意欲すら薄れ、一人で生きる男女が増え始めている。これらもCo2のせいだということではないか?


そこに気づかねば、おそらく人類だけでなくあらゆる動植物の死滅をまねき、地球生命体全体の危機になっていくだろう。いや、それはもう手遅れなのかも知れない。


縄文時代には戻れない私たちは、もはや子孫を残しても、「ぼうや大きくならないで」の時代を生きている可能性が高い。新型ウイルスの登場も、天然痘の昔から、すでにCo2による森林破壊と農業革命と産業革命が招いた宿命だったではあるまいか?コロナだけではない、既成のウイルスとなってしまったエイズやラッサ熱、エボラ出血熱などなどのウイルスもそうだ。これからどんどん新たな変異体が現れては消え、進化するだろう。


ただし、どんなウイルスも細菌も、媒体である動物やヒトを全滅させたりはしない。全滅させたら自分たちの住みかがなくなってしまうからだ。生かさず殺さず、生殺しにしつつ同居するだろう。ゆえにそんなに怖がる必要はない。生かされる媒体と殺される媒体に分かれるだけだ。それが怖い?まったくだね。地球の淘汰だと思うしかない。なにしろ地球生命体にとって地球は絶対の神なのだから。大地と海はあらゆる生命の畑なのだ。いま、畑そのものが呻いている。その声を聴かねばならぬ。


これが「人新世」という最新時代区分だ。
ヒトによって変化させられた地球環境を生きる「完新世の終末期」という意味であろう。
更新世は何万年も続いた。人類はそれを乗り越えて完新世と言う短い温暖な天国の時代に進化した。そのわずかな幸せの時代を、ヒトは自分で終わらせようとしている。