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「人間の社会は歴史的にもほぼ一夫一妻。でも体格面からみると一夫多妻なのです」
一夫一妻の動物はたいてい雄と雌の体格差がほとんどない。典型例はテナガザルだ。一方、一夫多妻の動物は体格差が大きい。例えばゴリラの雄は、体重が雌の2倍以上もある。「人間の男性の体重は女性の約1.3倍で、生物学的にいうと一夫多妻的。つまり人間はゴリラのような一夫多妻動物から進化したと考えられます」「「人間の場合、一夫一妻といっても、それぞれがなわばりを持つわけではなく、カップルは大家族に所属していた。みんなが一緒に食事をして、子育ても共同作業。そしてそこから、大家族の中に、ゴリラやチンパンジーにはない“女性同士のネットワーク”が生じた。それが男性の行動を制御した面もあるでしょう」(山極寿一)
https://style.nikkei.com/article/DGXNASFK0801U_Y1A201C1000001/lib/rng?page=2

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「個々の男性は、女性に対して“魅力的”かどうか判断しているだけです。ただ、多くの男性は20代前半の女性に強い魅力を感じる傾向がある。それが進化心理学的には『妊娠力の高い女性を選ぶことで多くの子孫を残す戦略』と説明できるのです」(坂口菊恵)
https://style.nikkei.com/article/DGXNASFK0801U_Y1A201C1000001/lib/rng


以上日経ヘルス「どうして私たちは「若く見られたい」と思うのだろう1~4
日経ヘルス2011/12/28より


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「繁殖年齢を終える前に寿命が尽きてしまう他の生き物とちがって、人間、とりわけ女性には、長い繁殖年齢後の人生があります。それにどう向き合うのか? 坂口さんが示してくれた数々のデータから、日本の若者たちの性行動の実態が見えてきました。若くても、新婚でも、子どもが欲しくてもセックスしない20代、30代。2019年の出生数は90万人を大きく割り込み、予想を超えるスピードで少子化が進んでいることが明らかになりました。きれいごとでなく、その背景がわかる衝撃的な授業です。」(講義日:2019年8月7日 坂口)







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 「つい数日前に偶然NHKの番組で『ヒューマニエンス・オトコとオンナ・性の揺らぎのミステリー』というものを観た。これによってある意味では筆者の自論に科学的根拠が与えられたとも思った(「人間の性の問題に切り込む」参照)。そもそも性別が生物に現れたのは有性生殖という繁殖方法が現れてからであり、それはおよそ約5億6500万年前に出現し、その後に絶滅した謎の海洋生物「フラクトフズス」が最初ではないかという仮説がある。それ以来性の態様も様々に進化し、哺乳類ではオスとメスが存在する。だがその進化の過程では単性生殖と有性生殖の間の中間的なものもあったし、現在の生物には両方を行うものもいる。人間では雌雄同体に近い両性具有という性器を持つ人も稀にいる。また性器とは関係なしに、反対の性を意識する性同一性障害(トランスジェンダー)という一種の精神病も存在する。つまり性の態様は多様性があり、かつ同種の中にも多様性が若干残されている。
 
  同種における「異常」と言われる性の態様はある意味では「特殊(例外)」ではあるが、また別な観方をすればスペクトラム的遷移の状態であって、連続したものと見ることもできるため、特殊と断定できなくなってきた。つまり世界が赤と青だけだとした場合、その赤と青の境界がはっきり分かれているわけではなく、中間的な色を経て連続していると考える訳である。特に性器という構造的なものだけでなく、男女の心理の差というものを考えた場合、そこにはっきりとした線引きができるとは言えない。確かに男性脳と女性脳という特徴的なものはあるにせよ、誰しもがその両面を持っていることは認めざるを得ないだろう。その意味で本項では特殊化するよりも普遍化することに重点を置いてこれらの問題を検討していくことにする。ここで問題となるのは、両性具有やトランスジェンダー(性同一性障害)がどちらの性に属するのかということが社会的・法的な事柄に大きく関係するからである。  (中略)

4.人間の性には好奇的増進性があり、その歯止めとして社会倫理・宗教があった。だが現代では科学の前にその説得力が失われている。人間の好奇本能から生ずる人間だけの現象に歯止めをかける方法を我々はまだ持っていない。
5.人間の性の未来予測として、男をつくる遺伝子(SRY遺伝子)の消失という仮説があり、科学的には男女という区別は絶対なものではないが必要であることに変わりはない。
6.類人猿の事例からすると、人間の性には一夫多妻や乱婚の傾向があると考える方が適切である。
7.見かけ上のペアが成立していたとしても、自然界では浮気は普通に行われる優良遺伝子選択、および遺伝子拡散戦略である。


  坂口は人間の結婚をシリアル・モノガミー(Serial Monogamy:連続的一夫一妻)だと表現する。つまり結婚しても浮気して離婚するのが普通だという。実際に浮気するかどうかは現代でも規範を守るかどうかの個人的事情によるため、不確定である。だが心理的には浮気願望というものが男にも女にも現実に存在する。恋をして結婚し、破綻して別れ、また別の人と恋をして結婚し、を繰り返すことが自然なのではないかと彼女は考える。アメリカの人類学者のヘレン・フィッシャーは『Anatomy of Love』において、「愛は4年で終わる」と書いている。世界の国や地域・民族を調べた結果、世界の離婚のピークが3~4年であったことがその根拠となっている。映画には『7年目の浮気』(1955年)というのがアメリカ映画にあったことを思い出す。坂口によれば、一緒に生活するパートナーが1対1である場合、それを「社会的一夫一妻」と言うそうだ。それに対しパートナー以外とは性的関係を持たない場合は「遺伝的一夫一妻」だと言う。鳥の場合、9割が社会的一夫一妻であるが、それは必ずしも遺伝的一夫一妻ではないことが近年分かってきた。つまり鳥のメスは浮気をするのである。それは多くの種(たとえば野良猫)でも同じことが起きていた。人間もまた同様で、国によっては女の方が浮気率が高いという統計もある。一方、人間だけが法で縛られて浮気ができないのである。浮気は生物の種の保存・個の保存という本能的な働きによるものであり、また子殺しを防ぐためでもあると坂口は言う。婚姻は男が側にいることで、他の男が子を殺さないように守っている、と坂口は解釈する。」
「未来世界へのいざない」性的マイノリティの問題(10.30修正・追記)








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クマノミやクロダイは普段は全部オス。繁殖期には
一番大きいのがメスになり、二番目がオスになって産卵する雄性先熟動物。
そのメスが死ぬと二番目のオスがメスになる。
一方、雌性先熟=普段メスがオスになるのがホンソメワケベラやサクラダイ。




●感想
雌雄同体とか、魚類のクマノミのように、繁殖期だけオス・メスに分かれる生物(雌性先熟・雄性先熟などという。クマノミは雄性先熟)のほうが、性別のある生物よりも古いらしい。そして坂口菊恵らによれば、人類のオスはやはり昨日書いたようにシリアル・モノガミー(Serial Monogamy:連続的一夫一妻)だと表現する。


つまり結婚しても浮気して離婚するのが普通だという説だ。
すると石田純一の生き方は人類的に正しいことになるだろう。


人類も今一度、繁殖期だけ性転換するように後戻り進化してみてはどうだろう?そうすると少子化はなくなり、生活は相当安定するだろう。しかしそれは今すぐには無理。ならば試験管ベイビーもいたしかたないか?どっちにせよ若者はどんどんトランス・ジェンダー化している。いずれセックスそのものが消失して、意図的な、無感情な、精子と卵子の実験室での「混ぜ愛」になるんだろう。



オトコもオンナも、もう性交渉や一夫一妻制にこだわらないのが究極的少子化対策かな?
そしてオトコはどんどん浮気・不倫して、ロジカル(論理的)に子作りするほうが平和で安定した暮らしが近づくのだろう。確かにコロナ禍では、家にいる夫との間に家族間の軋轢が話題になっているから、夫は外にいたほうが女房には平和らしい。それをオトコは疎外ではなく、〆たと手を打ってせいぜい外に彼女を山ほど作り、山ほど子供を産んだほうがええんとちゃうか?なんてね。儒教的に縛られていたい古い人はマネしなくてもいいけど。