●磯田道史 新型コロナとの共通点は? コレラ、梅毒、スペイン風邪……
磯田道史が語る「日本史を動かした感染症」
「コロナウイルスの歴史」は牧畜とともに始まった
「“6つのウイルスの遺伝子を解析すると、ヒト型コロナウイルスが初めて出現したのは、およそ紀元前8000年頃という説が有力です。
その時代、何が起きたのか。「農耕革命」と「定住化」が起こり、西アジアで、羊、山羊、豚の「飼育」が始まりました。つまり、「ヒトと動物との濃密な接触」から出現したウイルスで、この感染症は、「牧畜」の開始とともに始まったのです〉」
「〈大航海時代に日本に到来したのは、「火縄銃」や「キリスト教」だけではありません。「性感染症」もヨーロッパから入ってきました。

 豊臣秀吉が朝鮮へ攻め込もうと日本中の軍勢を肥前名護屋城に集めた時、「肥前わずらい」という性感染症が流行り、全国に広がりました。これは梅毒で、気の毒なことに、家康の子・秀康(福井藩主)も感染しました。家康が「鼻の形もかわることなきか」と尋ねると、秀康は「鼻の損じたるを隠さんための張付薬」を装着していました(『岩淵夜話別集』)。健康上の理由もあり、弟の秀忠が二代将軍になったといわれます〉」








●馬部 隆弘『椿井文書―日本最大級の偽文書』


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画像も                                                        椿井文書 




磯田 道史による書評「日本最大級の偽文書」の物語。見抜けなかった失敗から何を学ぶか―
馬部 隆弘『椿井文書―日本最大級の偽文書』から抜粋
7/23(木) 18:00配信 ALL REVIEWS

◆見抜けなかった失敗から何を学ぶか
「本書は「日本最大級の偽文書」の物語である。日本最大級とは「その被害規模と根深さが」という意味。偽物にも比較的「無害な」ものと有害なものがある。例えば「東日流外(つがるそと)三郡誌」や「竹内文献」は偽作と本書はいうが、これら近現代にひろまった「超古代史」モノは実害が少ない。歴史学者もちゃんと「作品だ」とわかっていて相手にせず、行政も教育や観光誘致に利用しないからである。しかし、江戸時代に創作された古文書(偽文書)は厄介である。」中略「椿井が偽文書を作ったのは、本人の趣味もあったが「需要」があった。江戸後期は「由緒の時代」。身分制社会が動揺しはじめた時、豪農・豪商が自分の家柄をよく見せようと「由緒」を必要とした。また、寺社も村も利権のために「由緒」を欲した。椿井文書の範囲と制作者は今後も研究の余地があるが、需要にこたえ、椿井が中世文書の写しを贋作(がんさく)し、販売がなされたのは間違いない。しかし、京大坂の都市部には、偽物と見破れる学者もいる。椿井は、ばれないよう郡部を回って偽文書を残したともいう。


これが現代にまで禍根を残した。市町村史のなかには、2005年まで椿井文書の内容を史実としたものもある。住民にわかりやすいよう絵図を載せたら椿井の偽絵図だったりした。著者は、原本をみれば偽物と見破れたはずだ、という。最近の歴史研究者は活字やデジタル化史料ばかりみる。狭い専門にこだわり、中世・近世・近代と専門に関係なく、通時代的に歴史を語り、現物の真贋を即断できる人材が減っている。そのせいだと嘆く。それは歴史家ばかりではなかろう。万事、分野外にも通じた広い考えと、現場の生の情報の手触り感が大切である。」
[書き手] 磯田 道史 





作者・馬部 隆弘の「椿井文書」解説
「現在の京都府木津川市山城町椿井を出自とする椿井政隆が偽作した古文書類を椿井文書(つばいもんじょ)と呼んでいます。実際には江戸時代後期に作成されているのですが、中世のものという体裁をとっています。巧みにつくられているため、近畿地方一円に正しい古文書として広まっていました。」


※江戸期の文書はよく知らないが、磯田さん、日本最大の偽書はやはり『日本書紀』ではないかと。Kawakatu





●井上章一『性欲の研究: エロティック・アジア』(平凡社)


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著者:井上章一出版社:平凡社装丁:単行本(216ページ)発売日:2013-05-27 ISBN-10:4582427162 ISBN-13:978-4582427165
内容:ハルビンのロシア人ストリッパー、北京の女装の美少年を求めて、オヤジたちは海を渡った。国際紛争なんてなんのその、エッチは国境を超える。日中韓、スケベ目当ての交流100年史。


書き手:磯田 道史
人間と文明に対する根本的な視座
前略「編者の井上章一氏は、性欲という透視装置で時代をながめ、人間と文明の本音にせまろうとしている。いま尖閣で日中関係はぎくしゃくしている。だが、編者はこういってのける。反日デモで中国人がこんなプラカードを掲げていた「釣魚島はわれわれのもの。蒼井そらはみんなのもの」。もちろん、釣魚島は沖縄県石垣市尖閣諸島魚釣島のこと。蒼井そらは日本の人気アダルトビデオ女優である。中国の男たちは「日本はきらいだが、彼女は好きだという」。日米安保闘争の頃、日本でも反米感情が高揚した。しかし、アメリカ帝国主義を批判する人もマリリン・モンローには、ときめいていた。「そこへ目をむければ、一般的な歴史とはちがう、まったくべつの歴史像もうかびあがってくるのではないか」。ユーモアにくるんで、ずばりと本質が突かれている。ともに性欲をもった人間という生物レベルにまで、ぐっと視座をひけば、今日的問題でもあるナショナリズムの激化も、そこから自由にながめられるにちがいない。」

中略「インドから東南アジア、中国、そして日本は、エロティックな文化でも連なっている。ただ、連なっているが相違もある。三橋順子氏が、トランスジェンダーの面から、これを考察している。中国に昭和戦前期までいた相公(シャンコン)――男色を売る女と見まがうような美少年について文献を網羅して詳細に分析。インドのヒジュラ、中国の相公、日本の陰間(かげま)という三カ国の男娼(だんしょう)の比較を試みている。つまりヒジュラはジェンダーの女性化(女装)かつ去勢。相公は女装だが去勢はない。陰間はジェンダーの女性化も去勢もない。男娼の装いと身体において、インド→中国→日本と手を加える程度が低くなっているらしい。本書では、性愛技法や美容整形への認識でも、日中韓には隔たりがあることも論じられている。」後略  毎日新聞 2013年7月28日





●山本 紀夫『トウガラシの世界史 - 辛くて熱い「食卓革命」』

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著者:山本 紀夫出版社:中央公論新社装丁:新書(233ページ)発売日:2016-02-24 ISBN-10:4121023617 ISBN-13:978-4121023612
内容紹介:比類ない辛さが魅力のトウガラシ。原産地の中南米からヨーロッパに伝わった当初は「食べると死ぬ」とまで言われた。だが、わずか五百年のうちに全世界の人々を魅了するに至った。ピーマンやパプリカもトウガラシから生まれた。アンデスの多様な野生トウガラシ、インドのカレー、四川の豆板醤、朝鮮半島のキムチ、日本の京野菜…。各地を訪ね、世界中に「食卓革命」を起こした香辛料の伝播の歴史と食文化を紹介する。


トウガラシが世界各地で、人類の嗜好を、つまり感受性をいかに根本的に変えてしまったか―山本 紀夫『トウガラシの世界史 - 辛くて熱い「食卓革命」』
旦 敬介による書評
「なかでも、この本の著者がとくに注目して追いかけてきたのがトウガラシだ。アメリカ大陸から伝わってくるまで、タイにも韓国にもインドにも、ただの一本のトウガラシも存在しなかった。それが世界各地で、人類の嗜好を、つまり感受性をいかに根本的に変えてしまったか、この本は中南米の原産地に始まり、東回りに地球を見てまわって日本に至る。栄養もエネルギー源としての必要性もないのに、味覚の面白さゆえに各地で受け入れられた希有な作物であり、遊戯性を愛する人類ならではの食物のようだ。」








著者と解説者プロフィール
●馬部 隆弘 ばべ・たかひろ 
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SNS 
https://twitter.com/hashtag/%E9%A6%AC%E9%83%A8%E9%9A%86%E5%BC%98

1976年 -
日本の歴史学者、大阪大谷大学准教授。専門は戦国期畿内政治史。兵庫県生まれ。
1976年、兵庫県生まれ[1]。1999年、熊本大学文学部史学科卒業[1]。2007年、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了[1]。枚方市法制室歴史資料整理員、枚方市教育委員会枚方図書館歴史資料整理員、枚方市教育委員会中央図書館市史資料調査専門員、長岡京市教育委員会生涯学習課技師・主査を歴任[2]。2007年「戦国期城郭政策論」で大阪大学・博士(文学)。2015年、大阪大谷大学文学部専任講師、2018年、大阪大谷大学文学部准教授に就任。



●井上 章一 いのうえ・しょういち

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1955年1月13日 -
日本の建築史家、風俗史研究者、国際日本文化研究センター所長・教授。 
京都市出身。洛星高校、京都大学工学部建築学科卒業、同大学院修士課程修了。
京都大学人文科学研究所助手の後、国際日本文化研究センター助教授を経て、同教授。2013年から2016年まで副所長。2019年11月27日、国際日本文化研究センター所長に選出された。小松和彦所長の任期満了に伴う。任期は2020年4月1日から4年。
1986年『つくられた桂離宮神話』でサントリー学芸賞、99年『南蛮幻想』で芸術選奨文部大臣賞、2016年『京都ぎらい』で新書大賞2016を受賞。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E7%AB%A0%E4%B8%80#%E6%9D%A5%E6%AD%B4



●山本 紀夫 やまもと・のりお

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1943年 -
日本の民族学者、人類学者。国立民族学博物館名誉教授。専攻は民族植物学、農耕文化(アンデス地方)、山岳人類学。
大阪市出身。1970年京都大学農学部農林生物学科卒業、1976年同大学院農学研究科博士課程単位取得退学。1978年に「トウガラシの起源と栽培化」で京大農学博士。国立民族学博物館助手、助教授、教授、同博物館民族学研究開発センター教授、同博物館民族文化研究部教授、2007年定年退任、名誉教授。
『インカの末裔たち』NHKブックス 1992
『旅と歩んだ私の半生 生きる楽しさと厳しさの記録』文芸社 1999
『ジャガイモとインカ帝国―文明を生んだ植物』東京大学出版会 2004
『ラテンアメリカ楽器紀行』山川出版社 2005
『雲の上で暮らす―アンデス・ヒマラヤ高地民族の世界』ナカニシヤ出版 2006
『ジャガイモのきた道―文明・飢饉・戦争』岩波新書 2008
『天空の帝国インカ その謎に挑む』PHP新書 2011
『梅棹忠夫―「知の探検家」の思想と生涯』中公新書 2012
『トウガラシの世界史 辛くて熱い「食卓革命」』中公新書 2016
『コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史』角川選書 2017
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E6%9C%AC%E7%B4%80%E5%A4%AB

『国立民族学博物館研究報告 5巻4号 December 1980』吉田集而・山本紀夫・須藤健一・友枝啓泰 他 ※セニャル儀礼の呪物イリャ 3014

 
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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x540293091




●磯田 道史 いそだ・みちふみ
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1970(昭和45)年岡山市生れ。国際日本文化研究センター准教授。2002年、慶應義塾大学文学研究科博士課程修了。博士(史学)。日本学術振興会特別研究員、慶應義塾大学非常勤講師などを経て現職。
著書に『武士の家計簿』(新潮ドキュメント賞)、『殿様の通信簿』『近世大名家臣団の社会構造』など。TVBSプレミアム「英雄たちの選択」など。
書評各種紹介ページAllreviews 


おひまなら。磯田さんおたく情報?






●旦 敬介 だん・けいすけ HP http://keisukedan.tumblr.com/

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作家・翻訳家。ラテンアメリカ文学、アフロ・ラテンアメリカ文化研究。
1984年-85年、メキシコ・シティに留学。その後、英語・スペイン語・ポルトガル語の文芸翻訳をしながら、「ブルータス」「ガリバー」「エスクァイア」などの雑誌で「トラベル・ライター」として働いた。1991年、マドリードへ移住。1992年、ケニア共和国ナイロビに転居。以後96年まで、ナイロビとブラジル北東部バイーア州サルヴァドールの間を往復しながら暮らした。93年に1人目の息子がナイロビで生まれ、97年に2人目の息子が千葉県幕張で生まれた。2001年から明治大学法学部で教えはじめ、2008年から同大学国際日本学部。2012年バイーア、2013年ベナン共和国コトヌーで「ブラジル帰還人」調査。
https://allreviews.jp/reviewer/89






面白くて役に立ちそうな著作のご紹介でした。

次回、久しぶりに読み返している原田常治著作から少しだけ書きます。


ぼくもぼちぼち60のナカラになりますが、ぼちぼちここを誰かに引き受けてもらいたいなと。
楽隠居したいかなと。知らない場所でこっそり違うことを書いて暮らしたいなと。

ふたりほどいい人材を見つけたので、頼んでみようかな?なんて。



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