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ミューオン探査の可能性




ミューオンで古墳探査

●造山古墳(岡山市)を素粒子で“透視” 岡山大 清家教授ら検出装置を開発、20年度中にも調査へ
2020年 7/14(火) 23:11配信 山陽新聞デジタル
「岡山大の清家章教授(考古学)らの研究チームは、全国4位の大きさを誇る前方後円墳・造山古墳(岡山市北区新庄下、国史跡)の内部構造を、物質を透過する素粒子・ミューオンを用いて“透視”する調査に乗り出す。古墳探査向けのミューオン検出装置を新たに開発して、早ければ2020年度中にも埋葬施設の可能性がある空洞の存在やその位置、規模などを調べる。」

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ミューオンを用いた古墳内部探査のイメージ


画像の検索先
https://www.bing.com/images/search?q=%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%AA%E3%83%B3+%E5%8F%A4%E5%A2%B3+++%E8%AA%BF%E6%9F%BB+&form=HDRSC2&first=1&scenario=ImageBasicHover&cw=1117&ch=618



●箸墓古墳を素粒子「ミューオン」で調査
2020/01/09 
邪馬台国の女王卑弥呼(ひみこ)の墓との説がある奈良県桜井市の箸墓(はしはか)古墳=3世紀、全長約280メートル=について、橿原考古学研究所と名古屋大学の研究チームは9日、物質を透過する「ミューオン」と呼ばれる素粒子を利用し、内部の構造を解明するための科学調査を実施したと発表した。調査結果は来年度に公表する予定。」
 





ミューオンで火山爆発予知
●素粒子による透視で火山噴火のメカニズムを発見
東京大学地震研究所教授 田中 宏幸 氏




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宇宙線ミューオンの生成原理。銀河系のはるかかなたで起きた超新星爆発で加速された一次宇宙線が地球大気と反応することで、中間子(パイオン・ケイオン)が生成。中間子はあっという間にミューオンに変わる〈画像提供:田中宏幸氏〉画像と文章は同上サイトから


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●じゃあミューオン・素粒子って何?
「ミューオンは宇宙線から生じる素粒子の一種。X線よりも高い透過力を持ち、厚さ1キロメートルの岩盤も通過する一方、高密度の物質に当たると透過量が減少する。そのため透過量を計測すれば物質などの内部構造を推定できるといい、研究チームは平成30年、ミューオンで春日古墳(同県斑鳩町)に石室とみられる空間があることを突き止めている。」
https://www.sankei.com/west/news/200109/wst2001090033-n1.html

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「「光」を意味するphotoと「かく(書く、描く)もの」あるいは「かかれたもの」を意味するgraphから名づけられたphotograph(写真)は物体で反射した光および物体が発した光を感光剤に焼き付けたのち、現像処理をして可視化したものです。また、目に見えないが特殊なことに物質を透過する能力を持っている光を1895年、レントゲン博士が初めて発見しました。これをX線あるいは「レントゲン」と呼び、このX線を使った写真が健診等で誰でも1度は撮影されたことがある「レントゲン写真」です。これらの写真は「光」を意味するphotoと粒子を意味する接尾語-onから名づけられたphoton(光子)を用いた可視化手法です。

 今、muon(ミュー粒子、ミュオン)を使った「レントゲン写真」が注目されつつあります。ミュオンを使った「レントゲン写真」(ミューオグラフィー)は、X線の代わりにミュオンを用いる放射線透過試験方法で、X線写真では検査が困難な大きな対象物を撮影できます。  ミュオンはどんな物質でも透過するわけではなく、厚い物や密度が高い物、原子番号が高い物(金属等)ほど透過しづらい性質を持っています。この性 質を利用して、ミュオンが透過してきたものを例えば「青」、透過しないところを「赤」で表現したものがミューオグラフィーです。また、高エネルギーのミュオンは透過力が強く、10キロメートル程度までの火山のレントゲン写真を撮ることができます。ところが、高エネルギーミュオンを人工的に作ることは難しい。どうすれば手に入るのでしょう?一次宇宙線の大部分を占める陽子は、地球の大気層を通過するとき、大気中の窒素・酸素原子核と衝突して様々な二次宇宙線に姿を変えて地上近くまで到達します(図1)。

ミュオンは二次宇宙線の一部です。」
 




●じゃあミューオンで地震の予測はできないのか?
「2006年、我が国が世界に先駆けて「見えないものの内部」を見ることに成功いたしました。その結果は世界で最も権威のある総合学術雑誌Natureでも大々的に報じられました。ミューオグラフィーでは大きな物体の密度の高低を可視化することが出来ます。この原理を応用して、検出器を地下などに設置して、活断層の位置特定に用いることが検討されています(図3)。

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このためには、検出器の

①コンパクト化、
②耐振性向上、
③耐熱・耐水性向上、
④ノイズ除去能力の向上、
⑤ミュオンの検出能力の向上、
⑥検出器の稼動安定性の向上

が要求されます。これらの技術開発についてはアイディアを少しずつ煮詰めている段階ですが、近い将来必ず実用化されるものと考えています。

 また、この技術が確立すれば、断層すべり面の空隙率を直接測定できるようになるかもしれません。断層破砕物の空隙率がある値より大きくなるとせん断応力やせん断速度依存性が大幅に異なってくることが報告されています。

このような情報は地震の規模の推定に用いられるようになるかもしれません。ミューオグラフィーを活用する今後の実験研究では、火山、活断層など防災上重要な地下構造においてこれまでにない新しい基礎データの蓄積を積極的に進めていきます。」
地震本部サイト・田中宏幸
 地震・津波の知識 コラム 「宇宙線ミュオン」を用いた地下構造イメージング




「地震波測定、地球電磁気学的測定、重力測定、火山ガス測定などにより、固体地球内部の物理・化学現象の理解の進展に伴って、火山噴火・地震現象の解明が進 み、20世紀後半から現在に至るまで人類のこれらの現象に関する理解は飛躍的に進展してきた。物質透過力の卓越した宇宙線ミュオン(ミュー粒子)の物質密 度による透過度の違いを利用した地球のレントゲン写真(ミュオンラジオグラフィー)を撮るため、従来の地震学的手法に比べて非常に高い空間分解能でのイ メージングが可能である。

具体的には以下の2つの研究課題を達成する。

1)火山の3次 元イメージング法を開発し、新しい火山噴火予知研究への道を開く。
2)宇宙線ミュオンによる地下の断層すべり面や断層破砕帯のイメージング法の開発を行 い、効率的に活断層等の調査が出来る地震、地すべり被害の軽減に向けた技術を創出する。

分野間での学際的交流を行うことにより、新しい固体地球の観測技術 を生み出す研究開発を進める。」
東大地震研究所
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/people/ht/GA09/aim.html


※ただし、研究成果概要をのぞくと、準備中とだけ。つまりまだ結果はなにも・・・ってことみたい。まあ、「その意気やよし」、ですか。




いずれにせよ、宇宙線探査による地下の透視が可能ならば、いずれは震源地や海溝・トラフも、プレートの滑り落ち部の構造なども視覚化できるし、予知もできるだろう。期待しましょう。こういう科学の進展は、新型コロナウイルスの特効薬やワクチンもそうだが、焦ってもしかたがない。長い視点が必要な分野だ。

なお添付した各画像はそれぞれのサイト様から不許借り受けました。ぜひ各サイトを直接ごらんになっていただきますように。大変役に立ちます。筆者Kawakatu



※(ウイルスは実は人類の遺伝子の半分以上に影響を与えてきた歴史があり、決してすべてが悪玉なのではない。ウイルスには人類の進化にとって必要不可欠な要素を作り出すきっかけになったものも多く、太古からの感染から、体内に定着して善玉化して住み着いたウイルスがたくさんいるのだ。これが本当の「ウイズ・コロナ」なのである。(詳細は次回に))

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