明治時代に起きた濃尾地震がなぜそんなに大事かと言うと、この大地震から地震観測が始まったからだ。すなわち観測記録以前の地震なら、貞観地震など三つほどのおそらく大災害だった地震が『日本書紀』などであったことはわかるが、マグニチュードや震度までは書かれたわけではない。濃尾地震からそれらは始まるのだ。いわば近代地震学を生み出すきっかけになった。しかもその規模は記録後の歴代
ナンバー2である。


濃尾地震画像 https://search.yahoo.co.jp/image/search?ei=UTF-8&p=%E6%BF%83%E5%B0%BE%E5%9C%B0%E9%9C%87&fr=ie8scint
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阪神淡路大震災での淡路島を彷彿とさせる大活断層隆起が起きた


 記録のある歴代大地震 M・震度・災害度合算ランク
1 東日本大震災 2011年3月11日震度7 M9 震度7~8
2 濃尾地震 1891年(明治24年)10月28日  M8.0最大震度7推定。死者・行方不明者7,273人
3 阪神淡路大震災1995年1月17日 震度7 M7.3
4 関東地震(大正関東地震、関東大震災)  M7.9 (Ms8.2, Mt8.0, Mw 7.9 - 8.0[128], Mw8.2[98])、関東地方南部と山梨県で最大震度6。神奈川県と千葉県南部のそれぞれ一部で震度7相当と推定[129]。死者・行方不明者10万5,385人(1925年の調査では14万2,800人)[130](日本災害史上最悪)

災害規模では関東大震災が最大・最悪。大正時代で家屋が木造だった。
マグニチュードだけなら明治三陸沖や昭和三陸沖など多数あるが震度はさほどではく、東北大震災が最大。しかも津波のために死者数も最大。おまけに原発事故。

東日本大震災をのぞけば濃尾地震が最大。このときから地震観測記録がつけられることになった。ここ数日、岐阜・長野県境でたてつづけに地震が発生している。プレートにたまった「凝り」がこの場所によくまとまって出ることがあるようだ。列島中央部でフォッサマグナも近いせいか?濃尾断層帯は複数の活断層を持っている。

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  濃尾断層帯 
https://geo-gifu.org/geoland/2_katudansou/katudansou_16_neodani_noubi_gaisetu.html



●2018年県別地震発生回数ランク
1 茨城県 45回
2 福島県 37回
3 岩手県 35回
4 宮城県 33回
5 千葉県 29回
6 栃木県 28回
7 北海道 25回
8 熊本県 20回
9 鹿児島県 18回
10 群馬県・長野県 17回
12 静岡県 16回
13 東京都・埼玉県 15回
15 青森県 14回
16 神奈川県・山梨県 10回
18 岐阜県 9回
19 山形県・和歌山県 7回
21 鳥取県・宮崎県・愛媛県 6回
24 秋田県・沖縄県・岡山県・大分県 5回
28 島根県・新潟県・愛知県・京都府・高知県 4回
33 山口県・広島県・兵庫県 3回
36 福岡県・三重県・滋賀県・徳島県・石川県 2回
41 富山県・大阪府・長崎県・佐賀県・香川県 1回
46 奈良県・福井県 0回
データベース「揺れる日本列島」http://jisin.jpn.org/rank10Pref2018.html


南海トラフ地震や相模トラフ地震ばかり考えていると、とんでもない場所でいきなり避けようもない大災害が起こる可能性がある。もちろん、現在最も大地震が起こるだろう場所トップ3は茨城沖、三陸沖、そして鹿児島・宮崎だが、相模沖や濃尾地域、あるいは豊後水道、日本海側でも十分に危険性は高い。

昨日今日、南九州の大豪雨が話題だが、球磨川から流れ出す大量の土砂だって、いずれ大地震につながるかも知れない。天変地異はすべてがつながっている。連動すると思うほうがいい。回数の多い少ないではないのだ。はるかに離れた土地の災害で、プレートには負荷がかかる。それが次はどこに出るかわからないのだ。

つまり筆者は、日本列島に住む限りは、泣いても笑っても、突如として死ぬことは覚悟するべきだと申している。それこそが日本人の死生観を作ってきた、そう言いたいのである。げてんのうちをくらべれば・・・生きるなどは夢物語のごとしである。



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