「約9万年前の阿蘇山大噴火で発生した火砕流でなぎ倒された流木群が大分県日田市にある有田川の川底から見つかった。阿蘇山から北に約50キロ離れた地点。」
https://news.yahoo.co.jp/articles/4e29272ae3d224f47fd87d3e0ef48193e62a643a

日田市内で三例目。
「 樹木は表面が黒く焼け焦げていたが、内部は生木のまま。専門家の調査で、9万年前の火砕流堆積(たいせき)物に埋もれていたことが判明した。」
同上考古学ニュース

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9万年前、阿蘇が大噴火した。これは火山学でも地質学でも古くから知られている。それまで8000m級だった阿蘇山が、今の二重カルデラをむき出しにされた大イベントだった。

無題


九州島が、かつて中央部が海だったことはNHK科学番組や「さし旅」などでご存じのことと思う。ここでも何度か取り上げてきた。その9万年前の大噴火が確かにあったことを、この日田市の流木群は証明するわけだ。

aso


古阿蘇山から50キロも離れた場所まで、麓の現生森林の一部が溶岩流で流されたのである。
いかにすさまじい事件だったか見えるような気がしてくるではないか。

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それにしても、台風ででも、毎年のように阿蘇山周辺は土石流による流木被害がいまだに出る。まさに歴史は繰り返され続ける。大自然の躍動は恐ろしい。この列島が四つのプレートの切れ目、合わせ目の誕生してから、こうした災害は山ほど続いて来た。そしてまた続く。人類は、日本人は翻弄され続ける宿命にある。



老子は「道 タオ」と書いた。

日本人は「神」と思った。


それが地球のこうした摂理であることは間違いない。


災害は繰り返す。それは地球の鳴動。


この宇宙の生物は、すべからく同じ細胞と同じDNAで作られ、それらはこの宇宙すべてに共通するモノで構成される。台地も火山も海もマグマも、われわれと兄弟である。同じもので造られ、同じ事象に翻弄され、同じ運命をたどる道連れなのだろう。

ひとつの命はいつ果てるともわからぬ短さだが、その点は永遠に地球が続く限り続き、つながる。それが道なのだろう。老旦よ、違うだろうか?


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