柔らかい豆腐調査記事の前に硬い岩石について割込み記事にしておこう。

 

「下仁田町教育委員会は、同町馬山の下鎌田遺跡で発掘された縄文時代の石製装身具「玦状耳飾(けつじょうみみかざり)」を成分分析した結果、日本では確認されていない石材だったことが分かったと発表した。中国や朝鮮半島からの渡来品の可能性があるという。町自然史館の中村由克館長は「アジア大陸から新たな文化が渡来し、どのように広まったかを知る手掛かりになる」としている。(石井宏昌)
耳飾りは乳白色で、長さ五・一センチ、幅約二・六センチ。環状の半分だけが残っている。重さは一二・七グラム。七千年ほど前のものとみられ、町重要文化財になっている。中村館長と台湾中央研究院の飯塚義之研究技師が昨年十二月、蛍光エックス線分析をした結果、石材は鉄をほとんど含まない「透閃石(とうせんせき)ネフライト」と判明。中国や朝鮮半島中部で産出される鉱物という。」
https://news.livedoor.com/article/detail/18392888/

無題

下仁田の下鎌田遺跡などで出た玦状耳飾りの一部



この記事には、岩石学上、一か所意味の分からぬことが書かれていて、困っている。

 「透閃石(とうせんせき)ネフライト」

とあるが、ネフライトは軟玉つまりヒスイの一種であり、日本名は「角閃石」である。
透閃石は英名トレモライトであるので(いずれもWikiより)、どっちの石でできている耳飾りなのかこの記事ではまったくわからい。

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上・透閃石、下・角閃石


いずれにせよ軟玉なら日本海側でもありそうだし、こういう判別できない表現をされては困る。

新聞記事は同一の配信先から全紙に送られることから、元記事からすでに間違えていたと思われ、大元は下仁田町教育委員会の調査不足か勘違いであろう。