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BGM<大阪行きは何番ホーム 吉田拓郎




「ブスは三日で慣れる」 はSumiちゃんの口癖だった。


「美人は三日であきるけど、ブスは三日で慣れるのよ。」

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 つまり彼女は自分の面がよくないことまで自覚していた。なんていじらしい性格だったんだろう。zJunはそんなことはまったくはなから考えていない。女は愛嬌がよければ最上。あとは料理がうまければいいし、下の相性のほうが大事なんだ。だから二人はうまくいった。彼女のきつい物言いも彼には十分に可愛さなのだった。だから5年もつきあえたし、結婚生活も13年間もった。問題は彼自身の、社会との相性が悪かったことにある。


 20代後半から、Junは適応障害だった。それは今もそうである。


 前半は仕事が楽しくて乗り切れたが、後半になると、思うようになることに「あきて」しまったのだ。言い換えると社会をなめてしまったと言っていい。

 「この会社では、これ以上出世はままならない」

 よく彼はそう独り言を言った。

 そもそもが新しいことが好きである。だから10年もったためしがない。ところが古代史ではすでに15年あきることなく続けられた。彼のやったことの中で、古代史の研究だけが唯一あきるこtのない「仕事」だった。ところがそれでは食ってはいけない。

 金儲けにもさして執着がない。あきやすい。こんな人間が結婚生活を長く続けるのはむつかしい。
彼は人を幸せにできる人間ではない。自分の幸せを追求し、それが彼女にとっても幸福だと思っていた。
 

 さておき・・・。


 二人の恋愛ゲームは長かった。学生時代から5年もつきあい、結婚。子供ができたのは、計画的にそれから5年たってから。すると女の気持ちは圧倒的に子供に向かうのが常。どんな夫婦でも、少しづつ、自分だけの方向を見つけるようになる。しかも出産で女は現実的になり、唐十郎風に言えば「トイレの汚物缶をのぞいて見てしまう」のが女である。夢見る乙女は無残におばちゃんへ一変する。体形はくずれ、本性である物欲が前面に出てくるものだが、Sumiちゃんは、しかしそういうタイプでもなく、辛抱強く、Junさまを信じ、必ずよい仕事にまたありついて、幸せに戻れると信じてくれていた。そむいたのはJunのほうなのだ。

 初のデートで、はじめて間近に彼女の顔を見たとき、Junはまずこう思っている。

「そばかすが多いな」
 「色白はそばかすが多いのよ」

 あのときがまんできていたことが、やがていやになる。だから顔を見なくなる。部屋にこもる。会話もなくなる。それでも子供の相手はした。童話や絵本を読んであげる。休みの日にはハイキングへ連れてゆく。弁当を作り、可愛い服を着せて、ポケットにリキッドボトル。森や山を歩き、釣竿を持って湖へ。それはそれで楽しくはあった。だがそこに妻はいない。共稼ぎのすれ違い生活。Junには妻との時間がもっと欲しい。唯一の理解者のはずだから。

 社会不適合な性格が、しかし、社会適合者のSumiには理解が難しくなる。それでもなにも言わず、よく我慢してくれていたと思う。Junは自分に合致した、自分らしい新たな仕事を模索するが、最初の会社のような理解しあえる同僚にはもうめぐり逢えない。そんなことの繰り返し・・・。息が詰まった。申し訳なくて。


 ようやくみつけた仕事はアルバイトからはじめて、実績をあげて社員、指導者になり、やっと二人はまたすり寄ることができた。7年目に、バブルが崩壊。店舗の出店ばかりの出張生活が、一転して店舗閉店作業の日々へ豹変。当然つまらない。社長は癲癇気質の悪いくせが出てきて、毎日ぎゃあぎゃあ叫ぶ。社員のせいにした。ある日切れた。

 そんなことをいちいち妻に説明してもわかるはずもない。


 戻ろう。月曜日の二人に。神戸の丘の上の秋に・・・。

 学生時代はよかった。今でも思い出すことばかり。いいことばかりを思い出すようにしている。

 Sumiちゃんは、Junさまをそりゃああちこちに見せに連れ出したんだ。

 山科の家庭教師先、自分が通う伏見東教会日曜学校、その牧師の神戸風月堂社長宅、旧軽井沢、飛騨高山、奈良寺院散策、妻籠・馬籠・・・。自分が知っているありとあらゆる場所へ行った。ありとあらゆる知人にJunは紹介されたんだ。そして実家へも。

 JUNは兄の家、赤テント状況劇場、映画、演劇へ連れて行った。そしてやはり生家への船旅。
 
 本当に愛し合っていたあの頃。

 言うとおりに彼は三日でブスになれていた。

 Junは京都のアパートに引っ越した。彼女も下宿を出てとなり駅に家を借りた。
当然の通い同棲。神田川。

 「何度松原通いしたことか。」

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               デートコースだった東福寺の秋

 責任はとらねばならない。双方の親も納得、結婚。

 そうした、これといった回り道もなかった順当な結婚ではダメなのだな。何度も何度も紆余曲折があってようやく一緒になるべきなんだ。

 最初に勤めた広告代理店のオンナ経営者が奇しくも言った言葉がある。

 「あんたたちみたいに、すぐに女彼女が見つかるようなのは、あたしのようなつらい人生を送っていないんだ。そんなのにいいコピーも書けないし、いいクリエイティブなんかできるはずない」

  ま、その通りなんだ。

 遠回りの人生を送らない二人に、本当の愛はわからないんだよ。







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ワタシの下宿があった今熊野商店街






♪ どこまでと 君は聞いたね
  どこまででもと 答えたのはぼく
 丘の上の秋

  月曜日 ひっそりとした街
 踏切の 汽車はとぎれない
  丘の上の秋(月曜日の二人 Kawakatu曲・詞)


♪ 授業を抜け出し 二人して こんなとこまできたけれど
  ずうっとこのままこうしていたいと思っているけれど
 いったいこれから こんないい天気に どこゆくんだろうね

街を抜けよう 町を抜けよう バスは出るよ (市バスに乗って)



♪ 蒼く 光り輝く海と 白いキミの笑顔
  遠く 遥かよぎる船を見つめる  少女のように
 いつからキミは そんなにきらめいていたの 
  ぼくの気づかない うちに
  蒼い空と 雲のように白いキミの笑顔 (蒼い世界1 海辺)



釣りをした須磨浦公園。ぼくは糸を垂らすだけだった。魚を釣ることなどどうでもよかった。
ただ君の白い笑顔がそこにあるだけで。

三宮から京都へ帰る夜汽車での出来事・・・。わすれるはずもない。




 


 

けれど、











ブスはついに、

17年目にあきてしまった。いや、考えに考えたんだ。
しかし向こうの親との仲も最悪になり、ついに彼は、なにが彼女にとって幸せかを考え抜いて、家を出ることを決心してしまった。自分がいては家が暗くなるばかりだと。子供はオンナの宝。でも彼には
家は苦しい場所になっていたんだ。



♪ 家を捨てたんじゃなかったのか 家を捨てたんじゃなかったのか
 




男と女じゃ、どうしたって男が悪い。女性なら誰だってJunを認められまい。だが、互いが自由になるにはそれしかなかった。やりたいことができてしまえば。彼は古代史のなぞ解きを選んでしまったのだ。秦氏の謎を解き明かしたい・・・。それには故郷の宇佐へゆくしかなかった。ところが家に帰ると母は認知症で寝たきりになっていた。京都には帰れなくなった。

 


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さて、続き、
書くぜ、明日から。
これまでのは全部まとめてあげますので。


ぼくがこれで書きたいことは、つまりはぼく自身の総仕上げなんだから、すみからすみまでちゃあんとよんで、あなたの人生の反面教師にしてくれよな。

恥を全部書くんだからね。