ひ;ひょうたん祭り
大分県豊後大野市千歳村に伝わる古い祭り。
真っ赤な束帯と烏帽子をつけた神さまが巨大なわらじをはき、腰にこれまた巨大なひょうたんをぶらさげて来客にどぶろくを振る舞う。そのしぐさが面白く、観客は驚喜する。

大きなわらじとは、そのような大きな足の神がいたと信じられていたことである。それは山の神・だいだら坊だろうか。
巨大なひょうたんとは犬戎、槃瓠の伝説が残ったのではないか。槃瓠などの先祖は巨大なひさご(瓢箪)を船にして大洪水から助かったと言われる。
瓢箪山;大阪府東大阪市、茨田大宮にほど近い近鉄の駅、町名。前方後円墳があるためこう呼ばれる。全国に瓢箪地名は非常に多いが、たいていが古墳がある。茶臼山も同じ理由。

大足を持つということはいわゆるたたら板踏みの人手を多く雇えたわけで、大穴持ちと同じである。
また百足も同じ。人手ならぬ足手は多い方がいいわけである。
これにより足名土、手名土という夫婦神は鉱山氏族だったことがわかり、そこへ行って八岐大蛇を退治したスサノオもまた、鉱物採集民の神格を持つこととなるだろう。くしいなだひめの両親は大穴持ちの金持ちの豪族で、だからこそ稲田も沢山もてたわけだ。
その養子となったスサノオのところへ大国主が嫁をとりに行くのは極めて納得できる青年実業家である。それを元手にして彼は大穴持(おおなむち)となってゆく。
八岐大蛇とは砂鉄の出る河が決壊する状況であり、スサノオは台風である。原因はどうみてもスサノオ側にあったようだ。出雲の人に聞いてみればすぐ納得できることだが、斐伊川は砂鉄成分の赤さびでいつも赤い。だから出雲では水道工事業が繁盛する。草薙剱(天の叢雲剣)は斐伊川からでた鉄を象徴する。
しかし、砂鉄だけでは剣は作れない。マンガンがいる。さらに強い火力を出す備長炭のような上等の炭と、その炭の火の温度をを一気に上昇させる石灰も必要。それはよそからもらうか、あるいは交換貿易するか、そうでなければ力づくで奪い取ることになるだろう。農具なら砂鉄や高師小僧でも充分作れる。


同時に高志からやってくる八岐大蛇は富山湾にいた安曇族をさすだろう。翡翠で力をつけた一族?それは渡来人スサノオに出雲から追い出された一族の報復とも言える。お互いにないものを奪い合ったのかも知れない。いろんな話題があの神話には一度に反映されていると考えるべきだ。