参考文献
http://www.ten-f.com/ankan-kumomime.htm

磐木の森に安閑天皇が祀られた意味はおそらくふたつ。
それは安閑に対するたたり封じがひとつ。藤原鎌足あるいは藤原氏に安閑への怨霊信仰が働いたとすれば、それはなにか安閑への非道な行為があったためなのかも知れない。よく日本書紀を読むべきであろう。なんらかのからくりがあるだろう。親・新羅系応神王朝から出たとされる継体の子供が安閑であるから、百済とのえにしをひきづっていた藤原氏にはなにか不都合があったのかも知れないが、謎である。

もうひとつは鉄を最後に手中に収めた=政治のイニシアチブを執った藤原氏は金屋子神などの鉱物神もまた重要な神なのであるから、安閑の諱にある「金日」はそれだけでも力がある。安閑がのちに山師の信仰対象になっていった背景には、こういうウラがあるようである。

鹿島の神も鍛冶屋神と言ってよいだろう。それは先代の為政者だった物部氏から受け継がれた伝統の信仰と言えるかも知れない。