網野「狗奴国は倭国ではないでしょう。」
石井「狗奴国は倭人ではないの?」
網野「少なくとも倭国の支配下には入っていないです。」
石井「じゃあ何人なんでしょう?」
網野「さて、毛人なのか、倭人で倭国の支配化には入っていない人かわかりません。毛人は倭人ではないでしょう。”われわれは毛人なんです”、関東人の多くは毛人です。」

このふたりの会話には民主党と自民党ぐらいの根本解釈・用語理念の差がある。つまり石井には網野の本意が見えていないのではあるまいか?

○日本人のほとんどは先住民出身であること
○毛人とは蝦夷・隼人・熊襲などの先住民=旧石器人と新石器人の地域的混血で生じた「原日本人」のことであること
○倭人はごくわずかしかいなかったこと

それらがどうもうまく伝わっていない気がする。つまり網野の解説は言葉が足りないままである。

狗奴国が倭人だったか毛人だったかははっきり言ってわかるはずもない。ただ、なんとなく人々は狗奴国人のイメージに熊襲や蝦夷のイメージを勝手に持っているだけである。もし狗奴国が大和の東にあればそれは関東人や東北人つまり蝦夷だったことになるだろう。九州南部にあったのなら熊襲や隼人だったかも知れない。しかし、倭人だった可能性もまったくないわけではない。隼人は自らを呉の子孫だと言ってきた。呉の子孫なら華南人であるから、海人族白水郎か、呉越人の末裔だとなってこれは倭人に近くなる。けれどこれはあくまで出自伝承に過ぎないから、嘘かも知れない。

「関東人」と網野が言う人々は、すでに多々混血や移住が進んだ今の現代の関東人などではなく、原関東人のことだろう。原関東人を基盤にして現代関東出身者がいる。その原点は毛人だと網野は言いたいのだろう。

もちろん現代日本の一般人の大半は原日本人から生まれており、決して倭人からの子孫ではないと言える。なぜなら倭人は関西地方と北部九州の筑後川より以北に入り、そこからあまり出ないまま日本の為政者集団となったからだ。だから倭人は日本人ではない。

間違えてはいけないのは、それじゃあ関西人はみな倭人なのか?というとそうではないこと。関西弁を使うから、博多弁を使うから倭人なのではない。それは形骸的把握でしかない。関西でも博多でも人種は混合している。今、関西弁を使っていてもその人が倭人・貴族であったなどと言えるはずがない。現代の区分けを古代に持ち込むのはおろかなことだ。平民は平民であってその原点はやはり毛人である。

ひどく誤解されることをおそれず言うならば、日本人のほとんどは被差別民か農民出身である。

関東にも3世紀以降、渡来人も倭人も移住した。蝦夷は帰順し西へ連れて行かれた。関東の工人の多く、民衆の多くは5世紀くらいから西日本へ防人や古墳土木などで移住した。日本人はどんどんシャッフルされた。ただ変わらなかったものがたったひとつある。それが平成天皇までの天皇家だ。今の皇太子、親王にはもうもうじんの血が混じってしまった。もちろんそれ以前に、貴族、臣下の后が何人も入ったが、それでも彼女達は倭人であろう。だから藤原夫人や高野新笠などの外からの血は珍しいのである。こうした意味で平成天皇まではほとんど倭人のままであるはずだ。

ほかにそういう家はないから、諸氏はあんしして良いでしょう。
みんな平民の出自で、そこに違いはない。武士?武士も毛人。

日本人のほとんど全部が先住民の血脈だと思っていい。そう思わなければ民主主義はぶっこわれてしまいかねない。

こりゃ次元が違う話か?ははは。

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