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■『魏志』倭人伝にはキツネが出てこない。
「その風俗は淫らならず。男子は皆露かいし、木綿を以て頭に招け、その衣は横幅、ただ結束して相連ね、ほぼ縫うことなし。 婦人は被髪屈かいし、衣を作ること単被の如く、その中央を穿ち、頭を貫きてこれを衣る。 禾稲・紵麻を種え、蚕桑緝績し、細紵・ケンメンを出だす。 その地には牛・馬・虎・豹・羊・鵲なし。 兵には矛・盾・木弓を用う。木弓は下を短く上を長くし、竹箭はあるいは鉄鏃、あるいは骨鏃なり。有無する所、タン耳・朱崖と同じ。」
http://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/52052884.html

■「飛鳥時代、朝鮮半島より仏教が伝来し、野干(ジャッカル)を従えた豊穣の神ダキニ天と狐を眷属とした豊穣の神稲荷が同一視されることとなる。説話の中で多い、人に化ける悪いキツネが僧によって降参する(仏の勝利)という図式は、ダキニ天の生い立ちそのものである。このころから狐に悪狐が登場し、ある種の精神病を狐の仕業とし、法力で治せるものと宣伝された。また密教では狐霊が使われ呪術が行われた。このようにしてキツネが化ける妖怪であるというイメージが民衆に定着した。詳細は妖狐を参照。



■このような状態はかなり後世まで続いたが、キツネは大衆に憎まれる存在とはならなかった。江戸時代に入り商業が発達するにつれて、稲荷神は豊作と商売繁盛の神としてもてはやされるようになり、民間信仰の対象として伏見のキツネの土偶を神棚に祭る風習が産まれた。 」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%84%E3%83%8D#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E4.BA.BA.E3.81.A8.E7.8B.90.EF.BC.88.E3.82.A2.E3.82.AB.E3.82.AE.E3.83.84.E3.83.8D.EF.BC.89.E3.81.AE.E9.96.A2.E4.BF.82

■「中国の伝説が朝鮮半島にも伝わっており、韓国では「九尾狐(クミホ)」と呼ぶ。 日本では、「玉藻前」すなわち白面金毛九尾の狐に関する伝説がことに有名であるが、これには江戸時代以降歌舞伎や人形浄瑠璃の題材としてよく採り上げられたことが大きい。これによって同伝説は広く庶民に浸透し、九尾の狐と言えば玉藻前、玉藻前と言えば九尾の狐を指す代名詞となった。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%9D%E5%B0%BE%E3%81%AE%E7%8B%90

■四国・朝鮮半島にキツネはいない?はウソ
コウライキツネ
KOREAN RED FOX
(KOSIDA 1924)日本のキツネに似ているが吻の部分の色がより淡く、四肢の前面に顕著な黒い縦斑がある。朝鮮半島
http://www.geocities.jp/kitune5963/Vulpes.html
少ないけれど四国にもホンドキツネはちゃんといる。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1017187760

■ということは下のサイトの記事にある『邪馬台国と大和朝廷』の著者の「タヌキ・キツネは本土から壱岐までしかおらず、対馬・朝鮮半島にはいない」という認識は間違い。

「たまたま同じ時期に読んでいた『邪馬台国と大和朝廷』と『魏志倭人伝の考古学』とを比べると、後者の影響下に入門書として書かれたのが前者かなと思いました。前者には魏志倭人伝の訓読文が巻末に載っていて、後者には原文と、訳文がついているという似ていてなおかつ補うような構成でもあります。項目別に淡々と事実が述べられていて、とても抑制が聞いています。文章から若い人かと思っていたのですが、すでに故人でした。好きなことを一生やってきた純粋さの結果なのかも。こちらは、文庫ではありますが、参考文献リストがずらずらと並ぶ本です。
14ページのタヌキ・キツネは本土から壱岐までしかおらず、対馬・朝鮮半島にはいないというのがあって、意外でした。安倍晴明の母親がキツネという伝説とか、稲荷信仰と陰陽道の関係という風に陰陽道とキツネは関係があって、陰陽道は中国から朝鮮半島を経由して日本に来たのだから、キツネと朝鮮半島も関係があるのだと思っていました。確かに、晴明の母については、後に作られたフィクションでしょうし、稲荷神社についても、陰陽師の下で働く御師が布教活動をしたのがたまたま稲荷だった程度の関係なのかも知れません。」http://www.pag1u.net/kodai/gishiwajinden.html



■こうして見ると前章に書いたように古代史では、キツネは『日本書紀』記述まで、まったく出てこない。
キツネは夜行性で単独行動するためになかなか人目にふれることがないなどとよく言うけれど、筆者は10数年前に九州に住み始めてからすでに三回、しかも一度は昼間目撃している。現代でそうなのだから、古代にはキツネはもっといたはずである。それを言うならばタヌキだって古代にはほとんど出てこないわけだし、イギリスではキツネはポピュラーな「王の狩り」の対象になっている。
つまりキツネ・タヌキは日本では8~9世紀までまったく無視されてきた。
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奇妙な話ではないか?
それが『日本霊異記』以降の9世紀の民間ではすでに霊威の対象となりかかっている。文献に現れるとほぼ同時にそうなる。ということは、キツネが意識され始めるのはまず民間からであり、それは9世紀頃。そしてその民間の迷信がダキニ天などのインド伝来の信仰とないまぜになるためには、そこにキツネとその霊威という観念とインドからのダキニ天信仰=ヒンズー的な・・・がワンセットで持ってこられねばなるまい。ということはそれらを持ち込むのは?

■ダキニ天(荼枳尼天)とは?
「荼枳尼天(だきにてん)は、仏教及びヒンドゥー教の神。由来はインドの女神である。
「荼枳尼」という名は梵語のダーキニー(英字:Dakini)を音訳したものである。また、「荼吉尼天」とも漢字表記する。ヒンドゥー教に於いては、最初は農業神であったが、後に性や愛欲を司る神とされるようになった。現在のヒンドゥー教ではカーリーの眷属とされ、人肉、もしくは生きた人間の心臓を食らう夜叉神となっている。」「元々インドにおいてダーキニーはジャッカルにまたがるとされていたが、中国や日本に伝わった時(中国や日本にはジャッカルはいないため)代わりに狐を当てたともいわれている。すなわち、狐(夜干)に乗る荼枳尼天の像というのは、中世の日本などで生み出された姿であり、胎蔵曼荼羅や正当な密教経典・儀記には存在しない(元々ヒンドゥー教では、ダーキニーは狐とは関係しない)。それによって日本では、神道の稲荷と習合するきっかけとなった、とされている」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%BC%E6%9E%B3%E5%B0%BC%E5%A4%A9

要するにダキニ天は真言密教が9世紀前半頃日本へ持ち込んで、神仏混交させた、日本では本地垂迹の産物だということになりそうである。これでにわかにキツネは日本の民間や僧侶の中でクローズアップされた。しかしそうしたものがいきなり中国から空海さんが持ち帰ったかとなるとやや疑問もある。もともとそれはジャッカルに乗っていた。ジャッカルは日本にはいない。キツネに乗るというのはすでに朝鮮半島にある。だから、半島からの渡来人の民間信仰が、日本人の中に混じっていくということだろう。とすると、その主な派生元とは?

■宿神(しゅくじん)
宿神とは秦氏下士が祭るうしろどの神を表す。
宿とは星、宇宙の本質である。
別名は?
摩多羅神である。
すなわち・・・カーリー=荒神である。その姿は牛・ゾウ・狼・キツネなどに「またがった」ダキニ天なり。というわけで、秦氏部民の朝鮮半島から持ち込んできた信仰がキツネ信仰だったと行き着いた。
そこで稲荷の登場となる。
第一章に立ち返ると、すでに8世紀にはキツネには稲魂的性格があったことが美濃の説話に表出している。この場合の「秦氏」とは、犬神人などの寺社に巣食った芸能民たちのことであるが、いわゆる「中間」の人々・・・すなわちのちの「夙」人たちの蒙昧なる、しかし下地はちゃんと真言密教に存在していた迷信である。ここで空海の真言と秦氏下人たちの弥勒信仰という接点が表面化する。
稲荷信仰と神仏混交にはこうした接点があった。
これが明治までの日本人の信仰心の「うしろど」に連綿と隠されていた。
つまりそれは「追儺」であろう。
安倍晴明・平将門などが関東や其の他地方において平民の熱烈な歓迎を受けていく背景には、必ずといっていいほど真言のうしろにいる修験道や秦氏下人たちの影響があったと考えられる。この組織的な集団によって、迷信は芝居、歌、演芸に持ち込まれてゆく。やがてそれは平安貴族たちの耳目に届き、にわかな朝廷内での怨霊ブームが湧き上がる。

そういえばいにしえの蘇我氏も藤原氏も怨霊のせいでやられたと聞くではないか。菅原道真も怨霊だった。最近のそういう一族はなんだ?坂上田村麻呂らが滅ぼした蝦夷か、藤原広嗣か、あるいは大隅の隼人たちか?では祟られる。祟られぬように封じ込めねばならぬ。そうじゃ陰陽道じゃ・・・。
こうして蝦夷本拠地の管理者である安部氏の力が利用される。それが作られた偶像である安倍晴明=キツネの息子であったのか?
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次回、美濃国の考古学から渡来を探る
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