■日本語は南島語?
「日本語の文法は韓国語に近く、単語や文字は中国語の影響を受けている。しかし日本語の基本語彙には謎が多く、まったく系統の異なる、南島語の伝統を基層にもっていた可能性がある。国立民族学博物館の崎山理の行った縄文語の復元推定には、南島語がモデルとして使われた。さらに京都大学の片山一道は人骨の分析により、縄文人とポリネシア人が近いことを明らかにしている。そして日本列島から中国南部、台湾、東南アジア島嶼部にかけて“海のモンゴロイド"の故郷があったと推測している。このように、縄文時代に遡る日本の基層文化が、南太平洋と密接な関係にあったことが明らかにされつつある。」「 その後の日本文化は色々な地域からの影響を受けた。つまり日本文化は雑種文化として発達したと言える。古代神話にもそれはあてはまる。古事記や日本書紀の神話は、南方、中国、あるいは朝鮮・北アジア系など、色々な系統の要素の複合である。しかしその基層には南太平洋系統の神話が存在しているようだ。だから本連載は、われわれ日本人の深層文化を探る旅と言うことができる。」

■釣り針喪失譚だけでなく因幡の白兎の源郷も南島
「鰐のような大きな水棲動物の背に乗って海上を移動する話は連綿として見つかる。たとえば『宇治拾遺物語』の中には、遣唐使で中国に行った男が現地妻を作り息子をもうける話がある。男は日本に帰った。夫の帰りを待ちわびた妻は自分を捨てた男への腹いせに、夫の名前を書いた札を息子の首につけ、息子を海に投げ入れてしまう。だが息子は大魚の背中に乗って海を越えて難波の浜にたどり着き、父と巡り会う。魚に助けられたのでその子は魚養(うおかひ)と名づけられるのである。
 海上で遭難したところを鰐鮫に助けられる話は滝沢馬琴の小説『椿説弓張月』にも見られるが、日本の南島には巨魚の背中に乗って助かったという話が多い。たとえば宮古島や八重山の黒島、竹富島などには遭難して漂流しているとき、あるいは無人島に漂着したとき鮫に助けられ、その背に乗って故郷に戻ったとする話が多い。そのような人々は以後、鮫を神として祭り、その肉を食べるのをタブーとするのである。
 このように鰐や鮫のような“巨魚”の役割は、人間を救助し運ぶだけでなく、人間界と海底あるいは海彼世界をつなぐ存在にもなるのである。それは多かれ少なかれ、浦島説話に登場する亀とも役割を重ねるものだ。しかし鰐・鮫類と亀の違う点は、前者が人間を襲うという性格と人間を救うという相反する性格をもつ点である。」
http://www.ic.nanzan-u.ac.jp/~agoto/dokusho_rensai/rensai_index.files/seven_seas.htm

■最も遠くまで広がって行ったポリネシア人
 「では、どうして彼らは、ハワイ諸島やイースター島まで移動したのでしょうか?ハワイ諸島への最初の集団移住があったとされるマルケサス諸島からは、3,500kmも離れており、まず、どうやって見つけたのか?不思議ですし、何もなければ、行こうとも思わないでしょう。
 ネット等で調べると、好奇心、冒険心が旺盛だったから等と書かれていますが、女性や子供も連れていることから、それだけでは説明がつきません。」
http://blog.kodai-bunmei.net/blog/2011/03/001231.html

■ポリネシアンの異常な体躯
 「まず、最も遠方まで拡がったポリネシア人の特徴から見ていきます。
 ポリネシア人は、海のモンゴロイドと呼ばれますが、アジアのモンゴロイドに比べたら大柄な体型で、体重に対する筋量と骨量の比率が他のあらゆる人種を大きく上回るため、『地球最強の民』などと称されることがあります。
 また、思春期が他の民族よりも比較的早く、第二成長期が長く、多くの子供を産む傾向にあります。」

■作り変えられた身体
 「遠洋航海により、どんどん奪われる体温を体内に留めておくために、彼らがとった適応戦略こそが、皮下脂肪を厚くすることでした。
ただし、身体全体に皮下脂肪を蓄えたわけではありませんでした。人間の身体の中で最も寒さに敏感であり、尚且つ常に強風と波飛沫を受ける四肢に、皮下脂肪を蓄えたのです。
 この適応戦略と、遠洋航海に耐える耐力作りのために、巨躯を獲得し、『地球最強の民』となっていきました。
 しかし、ここで大きな疑問が生じます。

■それはなぜ?
 どうして彼らは、自らの身体を作り変えてまで、遠洋に漕ぎ出したのでしょうか?単なる好奇心や冒険心では説明がつきません」

■洪水神話と火山活動と島人の島嶼巡回移動説
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                 世界の火山帯http://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/53541735.html

「 先日ニュージーランドで巨大地震がありましたが、実は日本だけが地震大国だと思っていましたが、東南アジア、ミクロネシア、メラネシアといった南太平洋は、ほとんどが地震大国なんです!
 その地震と関連して重要になってくるものに、火山活動があります。
 この図によると、日本はもちろんですが、東南アジア、ミクロネシア、メラネシアそしてポリネシアまで、そのほとんどに火山が存在していることが分かります。
 これらの火山地帯では、火山によって島ができることもあれば、島がなくなることもあります。また、島に火山灰が降り積もることがあります。
 火山から放出された細粒の火山灰は、地表に累積しつつ風化されて、関東ローム層などでみられる赤土となり、地表が植物で覆われると、その腐朽物質が集積して黒色の腐植層が形成されます。この腐植土は保水性は高いものの、リン酸と結び付きやすく、植物のリン酸を奪うことになります。
 リン酸は、生長の盛んな芽や根の先端、花や実などに移動して細胞の増加を助けますが、これが不足すると、花もできにくく、実も小さくなります。
 したがって、オーストラリアを除く、南太平洋一帯(環太平洋火山帯)の土壌は、植物の生育にとってそれほど良いとは言えません。
 これがポリネシア人たちが移動を余儀なくされた一因なのではないでしょうか?
 また、火山の噴火や地震によって津波が発生します。この津波による被害は東北の例を見ても分かるように、甚大です。しかも、東南アジアからポリネシアに広がる島々の中には、東京都の半分よりも小さいものが多数あります。そんなところに津波がやってくれば、ひとたまりもありません。
 さらに、火山の噴火では、火砕流や溶岩が発生し、島からの脱出を余儀なくされる場合があります。

 これらのことが、南太平洋地域に伝わる神話には、頻繁に出てきます。
 多産による人口増加や食物の生育不足による飢餓、火山の噴火、津波等から逃れるため、島を脱出する神話がたくさんあります。」
ここまでhttp://blog.kodai-bunmei.net/blog/2011/03/001231.html

続く

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火山活動で南海の島々はすぐに火山灰が・・・
それで次々に島を移っていかねばならず、
それは海流に逆らっても行われた結果・・・
南島人の体躯は類を見ない頑強になってしまう。
それはカヌー選手の体躯をぎゅうっと集約したようなもので、はるかにしのぐカヌー向き体格を造ることになった。
だからこそ一般では考えられない距離と範囲に彼らは拡散できた。
太平洋のほとんどすべてに島人は安住地を求めて漕ぎ出し、その北端に日本もあった。
それが南九州縄文人だったかどうかを考えてみると、鹿児島県上野原台地の縄文人もまた、あるひ突然姿を消している。その要因は姶良カルデラの噴火であり、上野原遺跡も確かにアカホヤ火山灰=ATでできた台地の上にあるのである。

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次回 
小笠原諸島の歴代人種と言語


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