人類が猿人から原人そして新人へと進化しながら東西世界へ広がっていく過程で、さまざまな文化・文明が形になって伝わっていったことは、すでに間違いのない事実であろうと、このごろ筆者は確信しはじめているが、その道程はまさに遺伝子DNAの分岐の道程にリンクしているとも言える。もちろん人類の移動時間帯とは次元の違う、ずっとあとの時代のシルクロードの移動によった文化伝道であるが、その移動伝道の背景に、過去の原人たちの切り開いた道と、それら異文化を受け入れる素地は、面々と築きあげられていたからであろう。

あらゆる世界の精神観念の源流を、西アジアのレバント地方や、バルカン半島、ギリシア、バビロニア、あるいはパキスタンやアフガニスタンといった、チグリス・ユーフラテス文明の周辺地域に求めるのは、いまや、人類文化文明発祥の地を探るのに、正当な「さかのぼり」の手法であるという結論に至った次第である。

すると、例えばこれまでインドを源流にするとされてきたヒンドゥーやバラモンの聖なるデザイン・神々の姿も、その源流はさらに西アジア・中近東・バビロニアにまでさかのぼれる可能性があることに気がつく。

筆者がネット活動を開始してすぐの時期に、なんでもかんでもシュメール発祥という意見の持ち主がいた。筆者の真偽を確かめたいという思いは、ここから始まったのである。
シュメール文化(ウバイド~ウルク文明)発祥の地であるチグリス・ユーフラテスからすべてが始まったわけではなく、その周辺の、最初は東西二ヶ所に流出した原人類が、やがて真ん中の、当時は肥沃なデルタ地帯だった土地を選び、そこで最初の文化を育てていったスメル人たちが、やがてアッカドやバビロニアの圧迫でこの地を出て行くことによってペルシア文明やヘレニズム文明が始まるのであろう。

いくつかの例をこれから挙げて行きたい。

最初は東西世界の宗教デザインのモチーフとなっている、ある共通の聖獣を挙げたい。
インダス文明のサンスクリットではキールティムカと呼ばれる獅子がある。


この聖獣の模様は、日本では狛犬・鬼瓦・寺院・増長天の魔よけ・守り神となったが、さかのぼってゆくと、中国青竜寺で魔よけとして使われており、鬼瓦にもなっている。さらにカトマンズでもチベット仏教の聖獣とされており、アンコールワットやインドのバラモン寺院でもほとんどデザインに変化なくつかわれている。その源流はシリアの獅子である。

サンスクリットのキールティムカとは、キールティ=誉れ高き、ムカ=顔である。
その意味は威信・栄誉・畏怖すべきもの、である。
すなわち神の使者であり、守護者を表している。

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