通過儀礼(つうかぎれい、Initiation、rite of passage)イニシエーション
文化人類学及び民俗学用語
出生、成人、結婚、死などの人間が成長していく過程で、次なる段階の期間に新しい意味を付与する儀礼。人生儀礼ともいう。イニシエーションの訳語としてあてられることが多い。
非日常的な体験をすることで一人前と認められる行為。
その中には臨死儀礼、難行苦行、危険行為、タブー破りなどがある。
 

 
凡例
アボリジニ成人儀礼
男子の場合
(S) bull-roarerという楽器の音とともに少年が母親から引き離される。
(T) 超人間的な存在によって殺されるかもしれない恐怖とともに森の中に数ヶ月から数年隔離され、神話や儀礼の手順を教わる。
(I) 再び村に戻って、一人前の男として認められる。
女子の場合
(S) 初潮後、数日間隔離される。
(T) タブーを課せられ、女性の領域の知識を授かる。
  ↓
(I) 村に戻る。
そのような儀礼を経て、
分離 過渡 統合
男の子 → 大人の男
女の子 → 大人の女
へと(再)統合される。
http://www2.obirin.ac.jp/okuno/CA20.html
 
Aboriginal "Mandiwala" Initiation ceremony in Borroloola .
http://youtu.be/3hBzAT0wj0k

その他の例証 
バヌアツ共和国のバンジージャンプ
ユダヤ教の割礼
キリスト教の洗礼
中世日本の元服式
ニューギニア、セピック川流域の成人儀礼
The Initiation Ritual .
http://youtu.be/QLGYGX6UZhE
(この動画はログインが必要です)
 
 
 

死の儀礼(葬儀)
ボルネオ島ブラワン社会における複葬(複数回死体処理を行う) つまり日本神話で言う「もがり」
今でも日本の葬儀で、「親を見送ってやっと一人前」という言葉があるが、これも通過儀礼だと言える。
臨死儀礼 死に瀕する危険性のある行為をわざわざおこなって、生還すれば一人前。
火葬儀礼 死の儀礼のあと、放置し白骨化した骨をとりあげ二次埋葬する。
 
 

その他
インチチュウマ(家畜増殖儀礼とも)
ラスコー壁画などのように、危険な場所を選び壁画を描く。
その壁画には世界的な共通性があり、多くが動物、家畜、狩り、手形などの絵柄と、洞窟などの胎内子宮的キャンバスを用いる。さらに臨死儀礼の要素も持ち、落ちると必ず死ぬような崖や、危険なガスが出る場所にわざわざ描くこともある。
こういう行動は日本の修験道が高い崖に磨崖仏を刻み込むイニシエーションに共通している。
 
 

 
 
通過儀礼の多くは、このようにあえて日常行くことがない、やることがない、危険行為を伴い、わざわざ脳内麻薬であるエンドルフィンのような物質を多量に拡散させすことで、危険や恐怖を乗り越え、その結果、到達するべき恍惚感、幸福感の極地を経験させる、あるいは極度の痛みによってやはり脳内麻薬を刺激する、自傷行為を伴っている。
 
これらが形骸化したものが先進諸国の成人式である。

つまり例えば多くの神秘主義者たちがこれまでさまざまに表現してきた、「宇宙からのパワー」とか「神力」などというあいまいな表現のすべては、自然科学の分析では脳内におけるドーパミンやエンドルフィン類の神経伝達物質や活性酵素といった刺激的、麻薬的な、爆発的痛感を克服できる物質の増殖によるものであると言うことができる。
 
したがって言えることは、ムー的な誤魔化し用語である未知のパワーなどというものはこの世に存在せず、すべてはヒトがおのれの脳内におのれ自身の内在するパワーを増殖させようとして、そうしたスポットに出向いたことだと解明できるのである。

さらに必要なことは、解明できた要因である活性物質が、なぜ脳内や体内に作り出せるようになったかの因果関係の追及である。
 
それが人類発祥の頃から始まった、「人類のはるかなる旅」という「イニシエーション」によった人類だけの後天的獲得形質であろうことは言えるだろう。要するに人類そのものの出アフリカからの歴史そのものが、一種の通過儀礼だったという理解である。
 
これは言い換えれば淘汰の痛みある旅なのである。
そうして結果的に現在、ホモ・サピエンス・サピエンス(現代人類)のみが生き残れた。その最大の原因こそが苦痛・困難・激寒・臨死などの危険なハードルを乗り越えた結果獲得したものだと言える。
 
つまり神とは、超常現象とは、まさしくこれである。
見たと感じる、信じ込むことが、さらに活性物質を増殖させ、満足感は陶酔へと拡大する。これが「信じ込む」ことの正体なのだ。

実際に見てはいなくても、彼にとっては「見えた」ことに脳内麻薬が信じさせるのである。いや、脳内麻薬がそれを見させ、信じ込ませていると言ったほうが信奉者には失礼にあたらないだろう。
 
宇宙からやってくる力によってなどという他力本願な能力ではない。それはみな、われわれ人類が、自力で獲得した神秘だったのである。
これによってすべての神秘性が否定できるとは言うと神秘主義者たちにはあまりに失礼なのであるが、
 
 
しかしおそらく近い将来、そうなるであろう。
 
 
そのときムー的な着想、妄想のすべてはこの世から消え去ることだろう。
 
 
なんとつまらない未来予想図なんだろうね。
 
 

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