東京電力が突然トリチウムの安全性をWebサイトで訴え始めました。
福島第一原子力発電所でのトリチウムについてから引用
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130228_08-j.pdf
 
内容は言うまでもなく、いつもの安全プロパガンダ。
東電はALPSを使い、溜まり続けている汚染水を海に流したいのだ。
大まかに書かれている内容を抜粋すると。
① 宇宙や、海や、大気、水にも含まれている
② 微量なβ線なので外部被曝のような影響はない
③ 水なので、体内に留まらず排出される
④ 1Bq飲み込んだ場合、カリウム40との係数比較が0.003
⑤ 保安規定に示された放出基準値(事故前)22兆Bq/年
⑥ レントゲンやその他との比較
 
これらの嘘に私達はどれだけ騙されてきたか。
懲りない人達だと、本当に呆れかえる。
①と②は、科学的にも証明されている事だし、まぁさほど重要ではないが、天然にもごくわずかに存在するトリチウムを、まるで膨大な量存在しているように感じさせるイラストに先ずは失笑。
 
■天然のトリチウムは宇宙線と大気との反応により生成されるが、その量はわずかであり、それよりも多量のトリチウムが1950年代の核実験や原子炉及び核燃料再処理により発生し環境中に存在している(フォールアウトトリチウム)。言い換えると、自然界におけるトリチウムレベルは極めて低いものの、原子炉関連施設内では外界に比べると高いレベルのトリチウムが存在し、炉の運転・整備、核燃料再処理時に発生したものが大気圏や海洋へ計画放出されている(施設起源トリチウム)。
海水のトリチウム濃度は、通常は数Bq/Lより少ない。日本国内で測定された最高値は、1991年2月9日に美浜原発の放射能漏れ事故の際に、福井県美浜沖の海水で1991年2月18日に測定された490Bq/Lである。また、東海再処理施設の排水の影響により、茨城県東海沖で1990年1月1日に190Bq/Lのトリチウムが海水から検出されている。
<ウィキペディア「三重水素」より>
 

⑥「レントゲンやその他との比較」は、あまりにも馬鹿らしいので論外とし、コメントも差し控える。
 
③「水なので、体内に留まらず排出される」
これは全く根拠のないデタラメだ。
トリチウム有機物に化合するとDNAの一部になり、胎児へも移行するという研究論文がある。
京都大学名誉教授 斎藤眞弘 「トリチウム、水、そして環境」より抜粋
 
■胎児期に母体を介して取り込んだトリチウムは4週間後(ヒトで言えば多分15歳くらい)には90%以上が体外に排出されてしまう。一方、体内に残留するトリチウムを、自由水、たんぱく質、脂質、DNAなどの成分ごとに計ってみたところ、たんぱく質やDNAなど有機成分に含まれるトリチウムの割合が、時問とともに増えることがわかった。
 
■生物学的に長く生体内に残るトリチウムによる被ばく線量は、短い期間で体外に排出される自由水型トリチウムによる被ばく線量に較べて無視できなくなる。
 
■DNAに結合したトリチウムは、細胞核の外に存在するトリチウムに較べてより多くの傷害をDNAに与えることになる。
これはマウスによる実験なので生命維持年数が数十倍の人間に、更にどのような影響があるかは判っていないが、以前NHKがうっかり放送しシニア原子力関係者からバッシングを受けた「追跡!真相ファイル」(12月28日放映)では、「アメリカでは原発から流れ出た微量の放射性トリチウムが地下水を汚染し、周辺地域で小児ガンが急増した」という報道があった。
 
更にこんなレポート。
トリチウムの摂取による被曝線量は2倍になる
トリチウムはこれまで考えられていたよりも2倍危険。英国健康保護局の電離放射線諮問グループが報告書を公表。
 
■六ヶ所村再処理工場の海洋放出がもたらす被曝線量は約3マイクロシーベルトから約4.5マイクロシーベルトになるだろう。
 
■膨大なトリチウムが出ていた英国のセラフィールド再処理工場周辺で多発している小児白血病。
 
 

「エコノミスト」誌にイアン・フェアリー氏が「トリチウム―見過ごされた原子力災害」より
■カナダ/ピッカリング重水原子炉周辺ではトリチウムを年間2,500兆bq(ベクレル)放出していますが、周辺の都市では80%増ものダウン症候群の赤ん坊の出産がはやっています。また中枢神経系統に異状のある赤ん坊の出産も明らかにされています。(カナダ原子力委員会報告)
以上コメントhttp://einstein2011.blog.fc2.com/blog-entry-749.html
 
 

 
 
 
このサイトの懸念したとおり、本日、福島原発からトリチウム・ストロンチウムの漏洩が報告された。
東京電力はそれを見越して上記のような発表をしておいたのであろう。
 
 
 
 
 


 
 
アサギマダラという蝶は筆者のいる九州東部では珍しくない蝶である。
この季節、久住高原や神原(こうばる)渓谷などでよく目にすることができる。
 
それは沖縄から集団で北上するルート上に大分県があって、国東半島北部の姫島が、集団移動のさいの繋留地だからである。アサギマダラの飛来は毎年、こちらでは報道されている。
しかし今年は、これまでの北限を超えて、はじめて東京で見つかっている。
これは環境の温暖化に由来するのではないかと懸念する。
 
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環境温暖化や破壊については、長期的視線で見るならば、もちろん以下の見方もある。
すなわち、環境の悪化や人為的に破壊されてゆく森林破壊は、地中年齢で考えるならば、人類が滅びてしまえば、わずか100年で元通りになるものだ、というもの。
 
 
先日の太平洋横断にチャレンジした辛坊治郎氏らの船がマッコウクジラの接触によったというニュースでも、ある意味クジラ北上(目的地ベーリング海。目的子クジラに大量のオキアミを食べさせるため)のルートにも、なにかの変異が起きているのかも知れないという見方もある。
 
ウナギの稚魚激減も気になるところである。