「あらゆる発展において、より小規模の事例がより大規模のものに 必ず先行すると仮定することは単なる偏見に過ぎない。歴史におけるそのような連関を前提するのは、生物進化の法則を無批判的に拡張する以上の何者でもない。最も遠距離の交易は一般により短距離の交易に先行したのであって、それはちょうど最も遠方の植民地が通常は最初に作られたのと同じである。巨大な帝国はより小規模な王国よりも歴史的に早く出現した。」
 「交易、貨幣、それに市場制度の根底にまで個人的な交換交易があったという考えは、ほとんど議論に耐えるものではない。対外交易はたいてい国内交易に先行し、交換手段としての貨幣は対外交易の領域に始まるものであった。そして組織化された市場は最初対外交易において発展させられたものであった。」
 
「交易、貨幣、それに市場制度の根底にまで個人的な交換交易があったという考えは、ほとんど議論に耐えるものではない。対外交易はたいてい国内交易に先行し、交換手段としての貨幣は対外交易の領域に始まるものであった。そして組織化された市場は対外交易において発展させられたものであった。」
 
 
   ――『人間の経済Ⅰ-市場社会の虚構性-』序文 カール・ポランニー著 玉野井芳郎・栗本慎一郎訳 岩波現代選書1980年(原著1977年)
 
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歴史上、交易ははるか遠隔地との交易から始まる。
そして交易は常に国内でよりも、対外的な相手との間で始まる。
それが真理である。

そういった意味で、日本の歴史学はその開始の時代の分析から、すでに大きく間違っているのである。
 
 

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