「アン・ ホランダーAnne Hollander(服飾史)は次のように述べている
     【今世紀(20世紀)に入って、女性が 男性服の体型を徐々に模倣し始めるようになるまでは、
                              新しい女性が着る服に新しい要素など何一つなかった。】
しかし女性服発展の 歴史の行く先に想定されるのは、女性服が男性服と同じものとなることでも、男性服を超えるこ とでもない。それは永遠に獲得されえない自由と解放の物語である。
むしろここで問題とすべきは、近代の男性服が「 おしゃれ」や着飾ることを抑圧され、ファッションの歴史から捨象されてしまっている事態なのである」
www.lib.kobe-u.ac.jp/repository/81002100.pdf

20世紀以降の女性の服飾史は、ホランダーが言うように、男性ファッションとスタイルを模倣していく歴史だったと言える。その最たるものは、シャネルによった男性用生地を使った女性服の作成に集約されていると言える。
 
それまでは
「フランスとファッションやスタイル(「モード」)との結び付きは17世紀、ルイ14世の治世の頃に遡る。この時代、フランスの贅沢品産業は次第に王家の支配下に置かれるようになり、フランス王宮はほぼ間違いなくヨーロッパの趣味とスタイルの権威となっていた。当時、男性のファッションは「女性的」な側面があり、男性が「女性の服装」を纏っていた。この時期の衣服は軽快さや自由さを体現しており風変わりな外観が特徴となっていた」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%AE%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
 
20世紀以後の現代、ではなぜ男性は、過去女性たちがやったように、女性服のフェミニンを再度取り込み、新しい男性服・・・言い換えればかつての優雅だった男性性へと回帰できぬままなのだろうか?17世紀の男性たちのように、鋼のような肉体と強固な精神性を、やわらかなウエーブにあふれた衣服で包み込まぬのであろうか?むしろ現実はその逆に、いかついスーツに、軟弱な肉体と精神性を隠そうとしているのではあるまいか?と筆者は問いただしたい。
 

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