スタンダードは一般的には英語の標準、ポピュラーな、不易流行の観念などの意味であるが、考古学では「象徴的遺物」「威信財」。おそらくであるが、スタンド=立っているものから転じたのであろう。

そもそもは軍旗などをこう呼ぶことから「錦の御旗」で権威的、象徴的威信財である。

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ウルのスタンダード(英語: Standard of Ur)は、紀元前2600年ごろのシュメールの古代都市ウルの遺跡から出土した工芸品。発見者であるイギリスの考古学者レオナード・ウーリーの説にしたがって「スタンダード(Standard、旗章、軍旗)」と呼ばれているが、その実際の用途は明らかになっていない[1]






威信杖である。
聖人や巫王の持った杖だと考えられ、鹿が用いられる。
鹿は角が生え変わる=生命の再生=永遠の生命力。威風堂々とした牡鹿のその姿から、王の象徴とされたらしく、また国家の力の象徴が金属であった時代に、鹿=鉱物・製鉄の象徴となったらしい。金属がほかの素材に比して不動、不変からきたか?

杖を象徴とするのは世界的なもので、モーゼも杖を持ち、それは蛇になることから、蛇も脱皮して再生するとされ、永遠の生命の象徴だった。やがて、杖は樹木そのものとなって、救世主イエスのスタンダードとしてのクリスマス・ツリーへとつながってゆく。


日本その他でV字型の杖先へと簡略化。『日本書紀』に見える「二股」「木俣」の神は生命を生み出すものとなった。これは河川の二股(分かれ、水くまり、河合などともいう)を、女性の子供を生み出す場所=性器にみたて、そこで祭祀したことと関係が深い。『古事記』木の又神もこれである。



いずれにせよ、世界的に王や権力の象徴であるとされる。
旗がそういうものであることは今も同じで、国旗はその国のスタンダードなのである。そうなった理由を考えると、はためく布が最初で、そのさまが勇壮、勇気が出る、意気があがることから、生命力の生き生きとした生命力の象徴となったわけであろうし、そもそもシャーマンたちは鳥の姿を衣服に仮託していた。多くは鳥の翼状の布を袖からたれ下げ、それを振ること=羽振り(はぶり)行為によって祖霊・再生を促したと考えられる。

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スキタイのシャーマン



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大阪府清水風遺跡のシャーマンの羽振り




羽振り(はふり)から神職を祝(はふり→ほうり)と呼んだのは日本である。「はふり」→「ほうり」→葬る→はふる(と殺、殺す)。つまり祝・大祝には生命と死の両方の意味が共通して持たされており、死=再生の観念が世界的にあったと思われる。


袖を振ることで、音と風が生じ、この両方に神や祖霊が宿ると考えられた、それがやがて旗へと進化。伊勢の五十鈴川などの名前にも「鈴」=音=命の宿りが見える。神楽の神鈴を振る所作も、音によって心が霊魂憑依へいざなうものだったことも見える。

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五郎山古墳の装飾に見える緑色の旗。緑=死と生。よみがえり。植物の葉の色。秋に落ちてまた春に再生する。
仏教では緑は死の色。





それが旗を国旗や軍旗として、その集団の象徴としていった背景であろう。

そもそもは樹木を形象化した杖に始まる。これは川の三叉路なので、女の又であるとされ、生命を生み出すところであり、陸地では三叉路に庚申が置かれる。


はじまりはY、旗、木の又、川俣である。