前の記事に書き忘れたので追記。
この理由は簡単明瞭である。
戦争に負けたからである。
負けたときからそれまでの「右よりの皇国史観」が全否定され、アカデミズムはまあ実に単純に今度は左へ振れた。
そこでクローズアップされたのは当然、マルクス主義西欧科学だった。
その共産主義科学の最大の弱点が「歴史は繰り返さない」だった。
もちろんそれは、中国の治乱興亡史観によって創作されきた歴史書である『古事記』『日本書紀』の否定へと向かう。
この一見歴史学だけの傾向と見えるだろう史観が、実は日本の戦後のすべての学問を左右した。因果応報は一切人間世界には存在しないのだという大いなる勘違いである。
ところが大地は、地球にも歴史があり、科学が扱うべき客観的分析に、知らないうちに多大な精神の影響を与えていた。権威的学者がマルクス主義史観に染まりすぎたために、その後、現代に至るその弟子たちもまた、知らずのうちに師匠の考え方に染まってしまっているのに気がついていないのだ。
地震学ではこうなる。
熊本の地震は九州の構造線上にある地溝帯がずれるときに、周囲にできている多くの活断層を活発化させたために起きた。ここまで実に科学的である。しかし、別府・湯布院・日田市の地震はそれとは別の地震である・・・。ここが非科学であることに気づかないのである。
地下を見ることは誰にもできない。あまたある地震やプレートや断層の分布図にしても、あくまでも見えている断層部分からあとは想像したものである。見たことがない地下のことを彼らは語れない。だから現在の学説でつながっていない地域は、つながった地震の伝播だと「言うことが不可能なのが学者」なのである。
だから、その壁を越えることができない学者は、いつまでたっても、あの地震とこの地震には因果関係はない・・・プレートが動いてその反動でいつか内陸の断層に影響が出るに違いないとうすうすわかっているのに、学説上でしかものが言えない(自信がない。言うと権威の逆鱗に触れ、教授になれない。学者生命を絶たれる。)のである。
だからわれわれはゲラー博士が言うとおり、地震学者や気象庁では、絶対に地震は予測できないことを知っておかねばならないのである。今のそうした越境しない学問の門下生たちの言うことは聞くに値しないのだと知るべし。マスコミも彼らをよく見極めてからテレビに出せということだ。マルクス主義の呪縛から解き放たれたちゃんとした科学者もいるはずだから。え、誰だって?そんなこと言えませんよ。彼らにも家庭がある。そんなのは自分で見分ける目、聞き分ける耳をまずはあなたが持ちなさいよ。
コメント
コメント一覧 (2)
工程の際限のなく分割して簡単化し,効率を上げようとするのは,資本主義的大工業の第2段階であるフォーディズムの特徴です。いわゆる『マルクス主義』は,これに対応した意識形態です。
タコツボ化して,総合的知見を形成できない近代科学の弱点が『マルクス主義』に一つの典型例として現れているというのは,ご指摘の通りだと思います。
kawakatu
がしました
そうです。この呪縛から解き放つために政治は学派の徒弟制度という奴を排除したわけです。つまり学閥そのものが因果応報という往古からの古い呪縛の中にあって、机上のマルクス主義正論を日本人だけが変形させてきたと言えます。
だから日本の考古学なども世界の基準からずれてしまったわけでしょう。これを微調整しなおすのが大事でしょうね。そうでないと基層のところで日本の科学は、世界からずれたままになるでしょう。それは経済や社会にけっこう多大な勘違い論理を引き起こしています。
kawakatu
がしました
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。