どうして熊本~別府で地震が起きたの?
どうして中央構造線ができたの?
そんな理由を地球史から解明。

簡単に言えばこの地図で・・・

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もともとあった緑とオレンジの変成帯に、あとからピンクと薄い緑、薄いブルーの新変成帯が隆起しましたので、そこには深い大きな構造線ができました。これが中央構造線です。

だから構造線というと一本だと思うけれど、実際には複数の断層がまとまっているのです。そして最後に伊豆半島がくっついて富士山とフォッサマグナなどができました。ですからピンク、薄緑、薄青そして伊豆半島は日本列島で一番新しい土地です。

特に伊豆からは日本海溝とマリアナ海溝で超新生のリングオブファイアになっています。三宅島も西の島もだからよく噴火する。だからまだ固まってない。だからよく動く。だから地震が多いわけです。

ということは、この土地の上におうちがある人は、いつかなんらかの大地震や火山噴火などにみまわれる、みまわれ安いことは間違いないと考えたほうがいいかも知れません。まるで砂上の楼閣さながらです。ケーキの上のろうそくです。風前の灯どころか足元も刺さっているだけの掘っ立て小屋と変わりません。

(※例外もあります。かつて最も古いはずの濃いピンク色の土地である北陸で大地震が起きています。日本列島はそもそも火山島です。全体が不安定であり、しかもプレートがいくつも集中する災害危険地帯です。安全な場所などありません。さらに火山帯でもあり、太古から鳴動する島)

・・・手塚治の漫画に出てくる頭にローソク立てた悪役(アセチレン・ランプという名前)いますね。あれが空き缶やウレタンの山の上に立ってるのがぼくたちの家。ちょっと揺らすとがらがらがしゃんとなだれを打って瓦解する。頭の炎で火事になる。

もしここで大災害が起こりますと、その破壊だけでは区、沈静化後も、さまざまな二次災害が起こるでしょう。たとえば台風の豪雨による大土石流による、地震で生き残った家屋の倒壊と流れ出しです。

九州のこのたびの大地震では、九州島が北東~南西に向かって40センチもずれ、そのために阿蘇山はなんと30センチも低くなったと言います。阿蘇の裾野も当然、南西方向へ30センチほど緩やかになったということです、裾野が広がるなんて考えたこともなかった異常現象ですね。でもこれは人事ではありません。富士山だってそうなるかも知れない。

そうなると、長い時間でゆっくりとゆっくりと、そのひずみをなんとかしようと大地が修正運動も起こし始めますね。怖いことです。

しかも、その断層の要所要所に姶良カルデラなどの瞬間湯沸かし器や活火山があり、なぜか知りませんが、必ずそういう危険な場所のすぐそばに原発まで作ってしまいました。政府も電力会社も本当に学力不足でしたね。しかもそれがわかってもまだ、お金のためにその原発を廃炉しようとしません。まったくこんなおばかな奴っているでしょうか?無知だったうえに、気がくるっていませんか?

けれど現在の日本列島はかつての海進の再来とでもいうべき、温暖化による海岸の後退という危機にも対面するかもしれません。これはひとたび地震があれば、海岸部に押し寄せる津波の高さも高くなる可能性がありますね。さあ、皆さん、あなたはまだその家に住んでいて大丈夫でしょうか?





以下は過去記事です。

あなたのおうちがなくなる日はン十年後?
九州島中央部が海だった時代
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2011年過去記事「あなたのおうちがなくなる日1、2」より
■縄文海進の時代
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■弥生時代
■やがて来る海抜7m時代
■東京湾
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画像ベース超おすすめ!
縄文海進シミュレーションサイト→http://www.amy.hi-ho.ne.jp/mizuy/arc/kantoplain/index.htm

■関西・中部地方
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50年後、あなたの家はまだありますか?






歴史屋ならこんなひねった記事を書け

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■世界の洪水神話のある地域一覧

● 古代オリエント
シュメール 伝承神話 粘土板記述 「シュメール王名表」
バビロニア  「ギルガメシュ叙事詩」
アッカド    「アトラハシス叙事詩」
カルデア   神官ベロッソスの記述
ヘブライ    『旧約聖書』「創世記」天地創造ノアの箱舟  『エノク書』(旧約聖書偽典)

● ヨーロッパ
ギリシア  口承神話「ビブリオテーケー」「オギュゲス王の洪水」「デウカリオンの洪水」
ゲルマン  口承神話
アイルランド『アイルランド来寇の書』
スカンジナビア 口承伝説 北欧神話

●アフリカ
 マサイ族の口承

● アメリカ
アステカ  口承
インカ    口承
マヤ    『ポポル・ヴフ』の第1部第3章
ホピ     口承
カドー    口承
メノミニー  口承
ミックマック 口承

●アジア
日本  『古事記』『日本書紀』海幸山幸神話
中国  『史記』巻1[5]、『山海経』海内経[6]、『書経』等  アミ・ヤオ・苗など多くの華南少数民族の口承神話
朝鮮  口承神話
台湾・中国南部 タイヤル族、サイシャット族、ツォウ族、ブヌン族、ルカイ族、パイワン族、アミ族、パゼッヘ族などの口承神話
インド ヒンズー聖典(プラーナ、特にマツヤ・プラーナと、シャタパタ・ブラーフマナ)
インドネシア 口承
ポリネシア  口承 タヒチ・マルケサス諸島・ハワイ・マオリなどすべての島嶼で

架空国家の洪水伝説   アトランティス神話(プラトン『ティマイオス』『クリティアス』 ブルターク著書『ソロン伝』)、
ムー大陸神話、黒海洪水説、レムリア伝説




■地域的記憶説
「人類学者の研究では、ほとんどの古代文明が、土地の肥沃な川または海のそばで発達していることを指摘する。 古代人たちにとって河川は農業用水をもたらす命の源であるとともに、ひとたび氾濫すれば全てを押し流す恐るべき存在である。狭い世界に住む古代人にとって、一つの大河の氾濫はまさに「世界を呑みつくす大洪水」であっただろう。そのような人々が洪水の強烈な記憶に対し、洪水にまつわる神話を生み出して、彼らの人生にとって欠かせない部分を説明し対処しようとするのは珍しいことではない。実際、河川の氾濫や、津波の被害を受けない地域の民族は、大洪水説話を持っていないことが指摘されている。」

■地球大洪水説
「これに対して、地球全土を襲うような大洪水が実際に起こって、これが全世界の大洪水説話を生み出したという主張がある。これらはしばしば擬似科学の分野に踏み入っており、また旧約聖書の記述であるノアの洪水が史実であるとするキリスト教根本主義と親和性が強い。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%B4%AA%E6%B0%B4




■実際に災害で消えた遺跡や石器時代の遺物、住民がいなくなった遺跡
北シベリア(ベレゾフカ) 突然の大寒波?ツンドラの中で突然死したマンモス遺体
バビロニア遺跡 発掘により「創世記」洪水を証明 ティグリス・ユーフラテスの氾濫?
ボンベイ ベスビオ火山噴火
クレタ文明 テラ島(サン・トリーニ島)の大噴火
アララト山北東斜面アホーラ(アルグフリ)村聖ヤコブ修道院 火山噴火と大地震でアホーラ村ごと消失
アララト山北東斜面(トルコ調査隊)・アキャイラ連山で船発見(航空機からの目視)どちらも要調査?
→参考 http://intec-j.seesaa.net/category/2548229-1.html
カリブ海海底遺跡群
長江文明 寒冷化で黄河文明南下し離散
鹿児島県上野原遺跡屋久島など 喜界カルデラ大噴火
鹿児島指宿「水迫(みずさこ)遺跡」
青森県三内丸山遺跡
広島県福山市草戸千軒遺跡 江戸時代の大洪水で消滅
大分県別府湾瓜生島 江戸時代の大地震の液状化現象か?
滋賀県琵琶湖底遺跡




■大災害となった過去の天災
1792年 アイスランド・ラキ(噴出量14.0~16.0立方キロ)
長期間に渡って溶岩が流出すると共に大量の火山ガスが放出。
アイスランドでは家畜が死亡したことによる飢饉と、有毒ガスによる健康被害で、住民の21%が死亡。
有毒ガスは西欧全体に広がり、呼吸障害が多発して死亡率が急増したと記録。
また太陽光の遮断による気温低下も北半球各地で起き、日本の天明大飢饉など、各地で飢饉が発生する原因に?

1600年 ペルー・ワイナプチナ(噴出量30.0立方キロ)
翌年からロシアで起きた歴史上最悪の飢饉の原因に。

535年 インドネシア・クラカタウ? パプアニューギニア・ラバウル? (噴出量?)
赤道付近で発生した巨大噴火が原因
世界規模の異常気象が発生飢饉や疫病の蔓延で、世界中大混乱。

インドネシア・スンバワ島のタンボラ火山は1815年に噴火、10万人強が遭難。「アジアのボンベイ」と言われている。

2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震。
直後におきた大津波がインド洋沿岸各地を襲い、被害が拡大。
地震と津波で犠牲となった人は22万人を超えた。
ところがタイの観光地プーケット島では多くの観光客も犠牲となったが、島の南端で生活する先住民族モーケン族は、その時一人の死者も出さなかった。 http://blog.goo.ne.jp/blue77341/e/ee0ca6d400e31223bdc51fa7c52949f4




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参考資料
■チリ中部地震津波シュミレーション
■日本近海シュミレーション
いずれも東京大学地震研究所 佐竹健治教授による
  必見!!→http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/2010/02/201002_chile/
kityoude

■地震の方向と波の方向は異なる
a031b3ad.png




■その波形グラフ
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全部見る→(ご注意!Javaでは本文は文字化けします)
 http://wwweic.eri.u-tokyo.ac.jp/topics/201002_chile/

■その当時の室戸沖GPS津波計の記録
http://www.tsunamigps.com/gpsreal.php




■「伊豆の衝突と神奈川県西部の地震・火山テクトニクス」
http://historical.seismology.jp/ishibashi/izu-collision/gist.html





その他遺跡東日本大震災後の発掘情報
■宮下遺跡の現地説明会がありました
「今日は宮下遺跡現地説明会午前の部に参加しました。出かける前は、現場を見る程度だと思っていましたが、わかりやすい丁寧な説明を伺って、説明に感心するとともに、良い歳をして、こういう仕事の世界もあるのかと感慨に浸りました。当時、遺跡のあった地域で人々はどのような生活を営んでいたのでしょうか。」
http://blogs.yahoo.co.jp/heart8639/22925786.html

■今回の地震による遺跡・文化財の被害状況一覧

■東北震源地には1000年前の津波遺跡
■クジラが東日本大震災を予想?
ともに→http://www.earthkeeperh3.com/environmental/higashinihon_earthquake.html

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コメント

 コメント一覧 (6)

    • 1. 古代遺跡めぐり<山下亭>
    • 2016年04月24日 12:03
    • 関東平野、10メートル水没でも、掲載の地図を見る限り・・・・
      我が家の世田谷区は水没を免れて居る様ですが、家は地震か火事で消滅して居ると思います。
      あと数十年ですから・・・・
      生きている間には、天災は勘弁して欲しいですね!
      非常に勉強に為りました。
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    • 2. Kawakatu
    • 2016年04月24日 12:14
    • 東京はぶらタモリでもやってましたように、海岸部は海抜0で、すぐに台地です落差が大きいところですね。台地の上なら、ひっきん何の問題もないでしょう。海進は100年単位ですぐに上昇することはないし、縄文時代でもせいぜい2~3m程度の上昇度合いです。安心を。
      生きている間は・・・そう、そのとおりだったのですが、けれども非常にいい経験になった地震でした。日本人は何千年間もただ災害を神とみて、祈るばかりでした。今もなにも変わらない。地震学者はまったくわれわれと代わりのない無知ですしね。原因の明確でない事象に、科学が対抗手段を持てるはずがありません。地震学なんか屁みたいなもんですよね。
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    • 3. kawa**tu
    • 2016年04月24日 13:07
    • 「なぜか知りませんが、必ずそういう危険な場所のすぐそばに原発まで作ってしまいました。」って書いたが、ほんとはなぜかをぼくは知っている。そういうところに「危険な仕事を求める人」が住んでいるからだわ。わかるね。
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    • 4. 古代遺跡めぐり<山下亭>
    • 2016年04月26日 09:32
    • 私は中学生の時、チリ地震津波を経験して居ます。
      三陸沖津波で大災害を受けた石巻市の門脇地区で北上川の河口です。
      チリ地震津波では、北上川の川底が現れるほど水が引いたようです。
      其れで全員、裏の日和山へ逃げました。
      津波被害は川沿いの地区が床上浸水と言う被害でした。
      子供の頃から津波は日和山に逃げろ!と言う教えは知って居ました。
      チリ地震の教えは直下地震と想定外の大波で、大災害に為りました。
      天災は忘れた頃にやって来るんですね!
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    • 5. Kawakatu
    • 2016年04月26日 14:46
    • > 山下亭さん
      確か「釣りキチ三平」の作者が昭和35年のチリ大地震による大津波について書いていて、それで知った覚えがあります。
      「日和山に逃げろ」・・・各地にそういう言葉が残りますが東北太平洋岸には「津波てんでんこ」とか「ここより下に家を建てるな」とか多くの危険を伝えようとする格言が残っていますね。
      三世代も過ぎると言い伝えも次第に衰退してゆき、そのころに災害はまたやってくる・・・。記録ですね。碑文でもいい、なんらかの形で残さねばならないでしょうね。
      しかし地震学者は記録をつけるのは得意でも、記録を読み返すことをしませんね。
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    • 6. Kawakatu
    • 2016年04月26日 14:49
    • あなたが東北の人だったことは今知りました。これからは自分のいる場所や根をもっと書いておくべきなのかも知れませんね。災害のときのために。ネットやからも多いので難しい問題ですが。
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