コウケンテツが行くベトナム「田んぼの恵みいっぱいの食卓へ」 
自然の恵みを大切にしたベトナム家庭料理を求める旅・コウケンテツが行くベトナム。今回はベトナム北部の町ハイフォンを訪れ、田んぼで捕れる田ガニとタニシの味わい深い料理を堪能します。田んぼでの昔ながらのカニ捕りから始まり、カニのみそが濃厚な味を生む野菜たっぷりのスープとメーという発酵させたソースに豚肉、バナナを加えたタニシの煮込み料理をベトナムの代表的なタレ・ヌックマムで味わいます。

【リポーター】コウケンテツ,【語り】木島京子
https://tv.so-net.ne.jp/schedule/200101201601190100.action



ブンズィウクア(Bún riêu cua) ※南部の呼び方は「ブンリュウクア」
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ブンは米粉の麺フォー(中華のビーフン)を発酵させた麺。

日本のモクズガニを使った「蟹汁 がんじる」とまったく同じ作り方で作るスープ。
つぶして、漉して、蟹味噌を炊くとスープはすっきりと澄み、蟹味噌が凝固して浮んでくる。



豊前宇佐の郷土料理がん汁




干物こそないようだったが、ほかにタニシと豚肉のいためたものや、米を水につけ置いて発酵させ、塩を加えた塩麹メーもまったく同じ。ニョクマムは魚醤。

メーは発酵が進めば日本酒の腐り水で、ここに麹を入れれば発泡濁酒になるはず。それの上澄みが清酒なのだ。つまり往古のサル酒のような弥生の酒の原点で共通。ベトナムでは塩麹として調味料に使うのみなのはもったいない。


調理法には中華とフレンチと古代的な煮炊きのミックスが感じられる。これはベトナムの成立が長江民族が江南から移住した古代であったことと、華僑の影響、さらにフランス統治時代の影響があったことのためだろう。それで土器で煮炊きだったはずの生活に、華僑の炒めとフレンチのサラダがミックスしたのだろう。

往古ならまさに野菜はすべて生食で、はだしだったに違いなく、魏志倭人伝の風俗を思い出させるに充分である。


なにしろ遺伝子D4で日本人とはほぼ兄弟の血脈である。


ふぐはないかと見ていたが食べてはいなかったようだ。
ところで佐賀県、長崎県では猛毒のふぐの肝を食べられる飼育がなされて、今回、食用としての申請が国に出されたという。テトロドドキシンはふぐが貝殻を食うことで蓄積される猛毒。だから貝を徹底的に食べさせなければ、毒がないふぐを作ることが可能なわけだ。

筆者、死の直前にふぐ肝を食べたいと念願があるが、生きている間に食べられそうな按配だ。この世にあれほどの美味はないといわれるものだが。



さて、ベトナム人の顔の特徴に、小鼻が広いというのがあるが、日本人でも海岸部女性にこれが見られる。広く太平洋側でこの横広の小鼻が見られる。